いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

2009-01-01から1年間の記事一覧

解放の距離―そう考えると、勝間和代も益若つばさもちがいはしない

前の日記。フェミニズム、というかその他具体的な抑圧からの「解放」の運動全般について、前々から構造論的な問題として言いたいと思っていたことを、ついでながら書いておきたい。 解放というのを一元的にではなく、多層的に把握すべきだ。つまり解放とは、…

不可能なことほど羨ましい

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090610-00000002-president-bus_allこれを読んで、斎藤美奈子の初期の秀作を思い出した。妊娠小説 (ちくま文庫)作者: 斎藤美奈子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1997/06メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 30…

薬やめますか、人間やめますか、それともストリッパーになりますか?

元タレントの小向美奈子(24)が5日、ドタバタ劇の末に東京・浅草のストリップ劇場、浅草ロック座の25周年特別興行でゲスト出演した。半分以上が立ち見という超満員300人の視線が集まる中、最後は全裸になる演出で舞い踊った。 小向美奈子超満員ロッ…

秋葉原の事件について

9・11のとき、あなたは何をしていたか?10年近く経った今でも、僕はあのニュースを知ったとき自分がどこで何をしていたか、それを鮮明に覚えている。 あのテロについて興味深く思ってしまうのは、僕らがあれを語る際常に、「あのとき自分はどこで何をしていた…

それが、単なるめんどくさがりやで甘党のオナニストと呼べる可能性はないのか?

Expiredうーん。どうも、一時新人類のようにもてはやされた、草食系男子というのが僕はわからん。僕は恋愛にがつがつしていない若い男がいる、という事実を認めることにはやぶさかではない。僕の周りにも、彼女がいないし女性にがつがつ向かわない、というや…

「あなたの気持ち…わかるよ」の二面性

ほんとにテレビを視なくなった。視なくなったのだけれど、ただつけていると時折、僕の網膜に印象的なシーンが飛び込んでくるため、見入ってしまう。画面では、佐野史郎が娘役の子の元に歩み寄った。一言二言、言葉を交わしたあと少女が突如、ぽつり。「パパ…

「どのチャンネルを視るか」と「テレビをつけるか否か」は実はちがう(改題)

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20090602/1243870343 この記事に対して、毎度のことながら賛否両論のブコメ模様。その中で少なからずある反応が、別にブクマは賛意じゃねーよ、という類のもの。ブクマ数と支持率とイコールでは結ばれているわけでないのだ…

いいたいことはわからんでもないが…

ぼくはお笑いが好きだし、ラーメンが好きだ。基本的に、それらの全部が好きだ。あのころみたいに、何も考えずに、ただゲラゲラズルズルとその快楽に身を任せられる日がきてほしい。普通に美味いラーメンを食べながら、普通に美味いと言えないぼくは、そんな…

古本を通して他者の欲望をも、読む

古本というものに目がない。ビンボーなので。で、僕の読むジャンルに偏りがあるのかもしれないが、古本を読んでいるとたまに、というか結構な頻度で文中に線が引かれているということがある。以前はそういうのを目にすると、「ったく、筆入れた本を売るなっ…

休載するマンガ家になぜ読者はキビしいのか?(改題)

某超人気週刊マンガ誌において、異例の長期にわたって連載を休止している某超人気マンガ家がいる。そのマンガの単行本の巻数が、同じ時期に連載を始めたこれまた超人気マンガ家の作品の単行本の巻数のおよそ半分にも満たないということから、少なくとも彼の…

君、知的コンプあんの?なら知性的だ。

盛り上がってるエントリー。「はてな」という、知的コンプレックスがある人たちのコミュニティ - 日々の色々・The colour of the sunこの知的コンプレックスというのは、いったい何をさしているのだろうか。この定義がなされていないため躊躇するところだが…

カテゴリーが意味をなさなくなってきた

もう毎回のことである。 「…ええっと、この文章はまぁいちおう[コラム]ではあるなぁ。で、本も紹介してるから[本]もつくと。あと、あのタレントにも言及してるから一応[テレビ]にもなるし、『フロイト』って人名が出てくるから[精神分析]かな?あ、でも最後…

セクハラのつづき

一昨日のエントリーでコスモスさんからコメントをいただいた。一昨日僕は、セクハラというのは何が何でもセクハラになるというのではなくて、セクハラにならないコミュニケーションの文脈というのもあって、それを勘違いで踏み外してしまうことによって巻き…

「バーカ」もセクハラも文脈次第(改題)

(追記)「スジナシ」が面白い!から改題しました。もう10年以上前からある番組なのだから、ヘビーな視聴者からすれば何を今さらという感じだろうが、最近見始めた「スジナシ」、面白い。番組はMCの笑福亭鶴瓶が、毎回ゲストと一対一の即興ドラマ(エチュー…

コミュニケーションの必要性の無さに耐えられない人たち

前から思っていたのだが、新入生あるいは新入社員にとっては、GWというのはむしろないほうがいいのではないだろうか。5月あたまぐらいは、ちょうど新しい生活環境で、新しい生活習慣の型ができはじめる頃だ。そこでいきなり一週間を超える連休をもらい、大学…

紙の本は亡くならない、とはいえない。ただもし電子化したなら、フェティシストは去っていくだろう。

興味深く、野心的なエントリー。 http://d.hatena.ne.jp/tempai/20090516/p1 コメント欄でも少なからずの人が、「本と音楽メディアは同列に語れないでしょう」的な反論を寄せている。どちらかと言えば、僕もそれに与したい。 僕も含む大多数のはてな市民がこ…

「五反田に行けない」松本人志を僕らはまだ知らない

松本人志が結婚した。このことを知ったのは今朝方のニュースだったのだが、あの時間帯の番組特有の15分おきの同じ情報の繰り返しでさえ、なんども何度もながめ、聞き入ってしまった。それほど僕の中でのこのニュースの衝撃度は、大きい。4月にも、衝撃的なニ…

好きなものについて語ること

この件について先日ご指摘をいただいたある方に、僕がフーコーを引き合いに出したことに対して、彼が同性愛者だったという事実も考慮に入れるべきではないか、というご指摘をいただいた。もちろん僕はフーコーが同性愛者であったことを知っているし、そのこ…

経済成長という病

電通が11日発表した2009年3月期連結決算は、広告費の落ち込みなどを受け、税引き後利益が204億円の赤字(前期は362億円の黒字)となった。 単体決算を含めても1901、02年度の創業期以来の赤字決算となった。 昨秋のリーマン・ブラザーズ…

倒錯委員長「買い忘れ」に助けられる

ながーいブログを書いて研究室を書いた俺は昨日の深夜、自宅近くのコンビニに寄った。入る前にチラッとのぞくと、さすが深夜2時を回っているだけに店内はレジの店員二人だけ。いつものちーまー風のふたり。なにか談笑をしている。店内に入った瞬間その会話…

偏見のない世の中などない(つくれない)

こちらの記事を読んだ上での、こちらの主張。 まとめ(になってない) 人権団体の人たちは、「ポルノグラフィーによって直接的に性犯罪の頻度が上がる」ことを心配しているというよりも、「ポルノグラフィーによって女性への偏見(女性を性的なモノとしてと…

アツい人が苦手なんっすよねー

エチカの鏡の再放送を見る。出ていたのは、ある小学生向けの進学塾の経営者。 頭には「己に克つ」という意味で「克己」のはちまき。映像では、教壇に仁王立ちして、「受験に勝て!」「己に克て!」のスローガンをつばを飛ばさんばかりに受験生たちにまくし立…

言説についての覚え書き

先日言説を通して腐女子についていっちょまえなことを書いたのだが、思ったほど、というか全然全くうんともすんとも、腐女子(と自負されている方々)から反応がない。僕としては、これが腐女子問題(そんな問題があったとすればの話だが)の最終解決だろう…

「私」を生成するブログ、「私」未満を吐露していくtwitter、そして文章はあなたであってあなたではない

ブログを始めたいです。twitterにハマって一年、140字で伝えられない事にやっと気づきはじめた。一応はてなの垢もあるし、さあ始めよう、と思うにもtwitterほどパッと始められない。一日かけて、まだはじめての投稿の内容に手間取ってる。特に目的があっての…

都会育ちほど都会に疎くて、地方育ちほど都会に詳しくなるという逆説―東京という「想像の共同体」をめぐって―

都会/地方論でおもしろい話を後輩から聞いたことがある。 その娘は神奈川生まれの神奈川育ち。根っからの都会っ子であり浜っ子というやつだ。しかし彼女、実はあの「山下公園」に一度も行ったことがないらしいのだ。山下公園というと、あのベンチが横一列に…

女は腐女子に生まれるのではない。腐女子になるのだ。

なぜ、腐女子は男尊女卑なのか? ―オタクの恋愛とセックス事情 (アフタヌーン新書 003)作者: fujyoshi syndicate(腐女子シンジケート)出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/09メディア: 新書購入: 2人 クリック: 97回この商品を含むブログ (24件) を見るこ…

舞妓はん、古都にて疾走す――そりゃ立派なオリエンタリズムだ

今日はもう一題。 舞こさんが今、走ってるのです。 そうなんです。外国から来られた観光客の皆さんが写真を撮るのにパニックになっているのです。 元々狭い路地がいりくんでいる祇園、先斗町あたりをたくさんの外国人観光客が待ち伏せしているのですから人の…

礼儀礼節の失われた時代・アイロニーによって全体化した「本音」

http://anond.hatelabo.jp/20090501193134ここ最近の増田は、元増田さんの大いなる勘違いが火だねとなって膨張するという手合いが多い。この人の場合、大学院へ行ったことに対する選民意識のようなものが妙に透けて見え、そのことが火のついた要因の一つのよ…

嫌煙派と喫煙派の仲のよさについて

http://anond.hatelabo.jp/20090504164741とそこで論題となっているこれ。僕はそもそもタバコを吸わないし、喫煙や受動喫煙といったものが、本当のところいったいどれくらい人体に影響をもたらすのかなど、平均以上の知見を得ているわけではない(正直に言え…

守備は構築ではなく破壊である、とオシムが言った

昨日のやべっちFCのなべっちFCのコーナーに田中マルクス闘莉王が出ていて、例のあの○×のクエスチョンに答えていた。その第一問。「ディフェンスは楽しいですか?」何か質問をつくった作家かスタッフの狙いが見え見えすぎて萎える。これは、闘莉王がディフェ…