いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

2020-01-01から1年間の記事一覧

【450本観た上で決定!】2020年度いいんちょ映画祭ベスト10

2020年もあと10分というところで駆け込み更新! 今年の劇場鑑賞数が73本。昨年が114本だったので、だいぶ減りました。やっぱりコロナの影響は否めない状況です。 ただ家にこもりっきりだった分、全鑑賞数はついに450本ジャスト。自分で言うんもなんですが、…

連休はこれ観とけ! Netflix・アマプラで観られる厳選映画8選【配信限定掘り出しもの編】

前回のドキュメンタリー編に続き、今回は劇映画で掘り出し物を紹介したい。 『アイリッシュマン』『マリッジ・ストーリー』『ROMA/ローマ』みたいにすでに世界的に評価されているもの、『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』『シカゴ7裁判』『オー…

連休はこれ観とけ! Netflix・アマプラで観られる厳選映画16選【ドキュメンタリー編】

今日から年末年始の休みという人も多いということで、ガラにもなくこういう記事を作ってみた。「いかがでしたブログ()」とバカにしていたのだが、いざ自分で選んで、紹介文も書いていたら時間はかかるはめちゃくちゃしんどいはで、すべてのまとめ記事作成…

マヂカルラブリーに優勝もたらした『M-1』の変化 構成力から“文脈”の時代へ?

史上まれに見る3票、2票、2票という僅差の激闘を制し、マヂカルラブリーが優勝を掴み取った『M-1グランプリ2020』。 ファイナルステージだけではない。決勝1本目の1位おいでやすこがと、最下位東京ホテイソンの点差はわずか41点。審査員7人の同大会では最小…

M-1グランプリ2020優勝予想、ムリ!! でもあえてするならば…

ここまでダラダラ先延ばしにして書きそびれていたのだけれど、準決勝の1日限定配信でなけなしの3000円を吉本興業にお布施させていただいた人間として予想させてもらいたい。 とはいいつつも、今年は予想が本当に難しすぎる。 昨年は予選を観ていたらミルクボ…

祝M-1初の決勝! ウエストランドが愛される理由

今年の『M-1グランプリ』決勝進出9組が発表された際、驚きとともに祝福の声、その人数はともかく、熱量がひときわ高かったのが、タイタン所属、岡山県津山市出身の井口浩之、河本太からなるウエストランドに対してだったと思う。 この投稿をInstagramで見る …

Aマッソ、どこにもハマれないカッコよさ

M-1に比べると、キング・オブ・コントについては毎年、優勝者が決まっても「お、おう…」というなんとも言えない感情になりがちだ。全く反対とは思わないけれど、「これでいいのか?」という気持ちが常に付きまとう。 それは、コントのネタの比較すべき共通項…

北欧の子供部屋おじさん、“男らしさ”と縁を切る! 『好きにならずにいられない』

本邦でも「子供部屋おじさん」という言葉が、差別的なニュアンスで流通しているが、どうやら状況は遠い北の国でもそう違いはないらしい。アイスランド発の映画『好きにならずにいられない』は、43歳の独身童貞男が主役のラブコメディ。 主人公は、空港の荷物…

本当の“あたおか”は誰? 『ミセス・ノイジィ』が問う「一方的に笑い者にする側」の異常

「ルビンの壺」というイラストがある。心理学者エドガー・ルビンが考案したイラストで、一見、壺が描かれているように見えるが、よくよく見ていると2人の人が向き合っている図にも見えてくる。逆に、2人の人が向き合っているイラストだと思った人が、ふとし…

“青春映画”の皮を被った世界観をめぐる壮大な戦い『町田くんの世界』

毎回、ここで映画について書く前は、いちおうウィキペディアなどスタッフやキャストの略歴を調べてみたりもするのだが、今回は監督がまだ37歳だということに驚いた。俺とたった2つ違いかよ…。今回は、石井裕也監督の才覚に舌を巻いた、『町田くんの世界』を…

寺門ジモン監督映画『フード・ラック!』とかいう最強の“アイドル”映画とアンジャッシュ渡部の亡霊について

『寺門ジモンの取材拒否の店』などの番組で知られる、グルメ超人狂人ことダチョウ倶楽部・寺門ジモン初監督作、『フード・ラック!食運』をようやく観てきた。 寺門ジモンといえば、お肉にうるせーおじさんというのが一般的なイメージだと思われるが、本作の…

これが本当の夫婦を超えていった先? 『1122』が『逃げ恥』に投げ返したボール

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の続編が新春のスペシャルドラマで放送される。ぼくは原作漫画こそ読んではいるが、TBSが狂ったように何度も再放送しているドラマ版を実は見たことがない。 最終回 夫婦を超えてゆけ 発売日: 2016/12/22 メディア: Prime Vi…

弱く貧しい者たちを分断するものの正体 マリオン・コティヤール主演『サンドラの週末』

www.youtube.com 映画は飾ることなく、1本の電話から始まる。昼寝から目を覚まし、受話器をとったサンドラ(マリオン・コティアール)の顔は、すぐに悲しみで歪む。彼女はうつ病からの復職を目指していたが、その電話は彼女に解雇を言い渡すものだったのだ。…

ウエストランドにニューヨーク “まだ売れてないお笑い芸人”YouTubeが魅力的な理由

お笑い芸人のYouTubeがここ1年ぐらいで激増しているけれど、一口にお笑い芸人のYou Tubeといっても2種類があると思う。「売れている芸人のYouTube」と「まだ売れてない芸人のYouTube」だ。前者と後者でははっきりいって魅力がまるで違う。 何かが「売れてい…

人の幸せで自分の欲望を知る

先月だっただろうか、母親と電話で話していたときに、弟に第2子が生まれたことを知った。「あんた、夕飯の唐揚げは冷蔵庫に入れといたよ」ぐらいのテンションでさらりと言われたものだから、一瞬鼓膜を通った情報の大きさが理解できず、リアクションを取るの…

なぜ『バチェロレッテ・ジャパン』の結末は分断を生むのか

ここ数週間でSNSに狂乱の渦を巻き起こしていた恋愛リアリティーショー『バチェロレッテ・ジャパン』がついに先週末、終幕を迎えた。 その結末、つまりヒロインの福田萌子さんの下した「決断」について、感動している人がいれば、モヤモヤしている人もいる。 …

「石原さとみの結婚相手は一般人であってはならぬ」という“大いなる意思”

石原さとみの配偶者について報じるネットメディアの一例 石原さとみに対してそんなに思い入れがないため、彼女の結婚のニュースを聞いた際にも「今年はサンマが高値 回遊少なく」みたいなニュースと同じで、「ふーん」ぐらいの感想だった。 そんな事はいいと…

「片方しかない靴下」が捨てられない!

先日、引っ越した際に整理したら、片方しかない靴下の多さに自分のことが嫌になってきた。 捨てられない片方だけの靴下たち。特に真ん中のあいつ もともと物を捨てられない性格なんだけど、特に、片方の靴下という存在にはめちゃくちゃ弱い。 片方だけの靴下…

岸部四郎を追悼 『ガキ使』“落とし穴回”を説明する東スポにモニョッたので訂正してみる

岸部四郎が亡くなった。 もうずい分前からメディアで見ていないので「過去の人」といえばそれまでなのだが、それでも一抹の寂しさを感じてしまうのは、『ガキの使いやあらへんで』での通称「落とし穴回」が脳裏にあるからだろう。ぼくにとって岸部さんといえ…

「ダーク・ユニバース」から決別することで傑作になった2020年版『透明人間』

コロナですっかり劇場で鑑賞する機会が少なくなってしまったが、最近観た中で特に面白かった何作かについて感想を書いておきたい。まずは『透明人間』だ。 元々は「ダーク・ユニバース」シリーズとして企画がスタートし、それを断念した末に作られた本作。 ……

女が話し始めるときの3つの口癖

女の人が話し始めるとき、「待って?」「聞いて?」「一個言っていい?」という口癖があると思う。 本当によく聞く印象がある。体感としては、100人中1億人ぐらいに言われる気がする。それぐらいよく聞く。 一方、男からこうした言い回しを聞くことはまずな…

最近、年をとったと感じたまさかの瞬間

これは親譲りなのか何なのかは分からないが、結構老けにくいタイプだと思う。 父親は早死だったのでよく分からないが、そろそろ60代の母親もよく「若い」と言われるので、比較的若いのだろう。そういう遺伝子を半分は受け継いでいるようだ。 自分自身でもこ…

<外見>×<中身>×<環境> ルッキズムの残酷な構造をえぐるドラマ『宇宙を駆けるよだか』

www.youtube.com 『宇宙を駆けるよだか』メインタイトル ネットフリックスのオリジナルドラマ『宇宙(そら)を駆けるよだか』。若いキャストが集まったいわゆる「学園モノ」なのだが、痛烈なメッセージが含まれている。 タイトルの「よだか」とは、おそらく…

これが2020年の『若草物語』 グレタ・ガーウィグが仕掛けた素敵な“詐術”

古典的な名作をリメイクする際には、当然ながら、超えなければならない「ハードル」がいくつかある。 ルイーザ・メイ・オルコットの超超超有名古典『若草物語』を、いま一番イケてる(死語)監督の一人、グレタ・ガーウィグと、『レディ・バード』でヒロイン…

壮観な会社版「強さのインフレ」ケヴィン・スペーシー主演『マージン・コール』 大企業勤めの人ほど観てほしい

マージン・コール (字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video ケビン・スペイシー主演の金融映画『マージン・コール』。舞台は2008年の大手投資会社。「リーマンショック」の爆心地である「リーマン・ブラザーズ」をモデルにしている。難しい金融の…

アンジャッシュ渡部の不倫 自分がスケベな俗物だと自覚あるものだけがクリックしなさい

今回の件について、前々からの私見とそう変わりはないのだが、今回も、おそらく多くの人が勘違いしている。 今回の騒動は、とんでもない大問題なのか。 ちがうよ? こんなの、一般家庭でもよくあることである。ある男が、婚姻外の女たちと致しちゃっただけ。…

本官、「初めて知った」警察であります

サムネイル 困ったときは いらすとや 今まで黙っていたが、本官は「初めて知った」警察なのである。「初めて知った」という表現を見ると、本官は気になってしかたがない。別に誰かが「初めて知った」と使ったとしても、それを指摘はせずに黙っているので、正…

世界に“粋”が足りてない

インターネットの古い賢人の言葉に「(ネット掲示板を使うのは)ウソをウソだと見抜ける人でないと難しい」という格言がある。 この言葉には一定の真理はあると思うが、ある重要なことが抜け落ちている。「ウソをウソと見抜く」ことがどんなに難しかろうと、…

【随時更新】ニューヨークのニューラジオがおもしれーんですよ! 傑作回を独断と偏見で紹介【芸人ゲスト回】

これが昨年秋に行った本当のニューヨーク 結成10年目のお笑いコンビ、ニューヨークのYouTubeラジオ「ニューラジオ」が面白い。 コロナ禍より前から、ニューヨークのタチの悪い(褒めてます)コントが面白いなーと思っていて、昨年の『M‐1』での「最悪や!」…

ビル・マーレイに憧れたあの頃…

子どもの頃、ビル・マーレイに憧れていた。 出会ったのは、ビルがピーター博士を演じた映画『ゴーストバースターズ』だ。父親が借りてきたこの映画を観たことが、ぼくの人間性を決定づけることになる。 ゴーストバスターズ (吹替版) 発売日: 2013/11/26 メデ…