いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

グループ化していく社会

現代は、人類史が始まって以来人の噂話がもっともしやすい時代なのではないだろうか。ここでいう噂話とは、話題になっている当人がいない現場で行われる話の総称だ。 その理由としては、第一にネットの普及が大きい。 同級生を中傷する学校裏サイトが問題に…

【映画評】アンヴィル 夢を諦めきれない男たち ★★★★☆

80年代のメタルブームの最中、その波に全く乗れなかったバンド・アンヴィルの現在を追った約80分のドキュメンタリ映画。 アンヴィルの現状、それを一言で言うならば、もうめちゃくちゃ惨めです。 冒頭、メタリカやガンズ・アンド・ローゼスのメンバーが、こ…

【書評】ウランバーナの森/奥田英朗 ★★★☆☆

ウランバーナの森 (講談社文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/08/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 7回この商品を含むブログ (57件) を見る その夏、世紀のポップスター・ジョンは軽井沢で過ごした。家族との素敵な避暑が、ひどい…

【書評】東京物語/奥田英朗 ★★★★★

東京物語作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 集英社発売日: 2001/10/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (11件) を見る 1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンデ…

【書評】最悪/奥田英朗 ★★★★☆

最悪 (講談社文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/09/13メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 198回この商品を含むブログ (187件) を見る奥田英朗の『最悪』は、川崎市を舞台に、年齢も境遇も立場もちがう3人の男女がめぐりめぐったあげ…

【映画評】ザ・ファイター ★★★★☆

『ザ・ファイター』は、実在の元ボクサー・ミッキー・ウォードの伝記的映画。実話がもとになったボクシング映画といえば、元世界ミドル級王者ジェイク・ラモッタの栄光と墜落の半生を描いたスコセッシの『レイジング・ブル』があるが、評者にとっては断然、…

【映画評】ナチュラル・ボーン・キラーズ ★★★★☆

ナチュラル・ボーン・キラーズ ディレクターズカット [Blu-ray]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2010/04/21メディア: Blu-ray クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る殺人に明け暮れるカップルを描いた90年代の『俺たちに明日は…

【映画評】リンカーン ★★★★☆

リンカーン [Blu-ray]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2014/02/05メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (13件) を見る 遅ればせながら観てきた。 アメリカの歴代大統領の中でも屈指の人気を誇るエイブラ…

橋下氏の風俗発言で考えたあれこれ

橋下氏、米軍に風俗活用を促す - ライブドアニュース多様な意見があってしかるべきと思うけれど(現にこういうのは世のオッサンが飲みの席でいかにも言いそうなことで、かつそういう精神性が橋下さん支持層の根底を支えているんじゃないかと)、猪瀬都知事の…

【書評】サブカル・スーパースター鬱伝/吉田豪 ★★★★☆

サブカル・スーパースター鬱伝作者: 吉田豪出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2012/07/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 15人 クリック: 298回この商品を含むブログ (41件) を見るプロインタビュアーの吉田豪氏が、周囲の人間を観察するうちに気づい…

【映画評】藁の盾 ★★★★☆

日本のフィクサーの孫娘が惨殺され、その容疑者として以前にも幼女を殺し服役した経歴のある男が浮上。フィクサーはその男の首に10億円の懸賞金をかけるという広告を全国紙の新聞にでかでかと掲載し、ネット上にもメッセージを公開した。 本作『藁の盾』は、…

【映画評】アバウト・シュミット ★★★★☆

保険会社を勤め上げ、66歳で定年退職を迎えたウォーレン・シュミット(ジャック・ニコルソン)。順風満帆に見える彼の老後だが、気に入らない男との結婚式を準備している一人娘が気がかりだ。ひょんなきっかけでアフリカの子供に援助するプログラムに応募し…

【映画評】ザ・タウン ★★★★☆

舞台は犯罪が横行する街、ボストン州はチャールズタウン。犯罪者の子供が当然のように犯罪者になるこの街で育った男が、ある女性と出会い、その因習を断ち切ろうともがく姿を描く。ベン・アフレック監督第2作にして、初めて自作で主演を務めている。のちに『…

国民栄誉賞授与式からどうしようもなく漏れ出ていた時代錯誤な「大正義」臭

見ましたよ。すでにぽつぽつと異論の狼煙がたっているわけですが、ぼくなんかも、ちょっと違ったんじゃないかと思うわけです。 感想を一言でいうと「祝いのための祝い」、みたいな。 まず、昨年末に引退した松井氏が国民栄誉賞をもらうのはともかく、長嶋さ…

【映画評】ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア ★★★☆☆

偶然にも同じ日に健康診断(?)を受け、偶然にも同じ日、同じ時間に人生残りわずかだと宣告された見ず知らずの2人。"天国への扉をノックする"途上にある彼らが、「死ぬとわかっていればなんでもできる」ってなわけで、いまだ見たことがない海を見にいく道中…

【映画評】シュガー・ラッシュ ★★★★★

遅ればせながら観てきた。ゴールデンウィーク中なのか「席が大変込み合ってます」といわれ、やっぱり人気なんだねーと思いながら入ったシアター3にて驚かされた。年齢層がめちゃめちゃ低い。 半分くらいは親子連れで、あと半分は中高生グループ(うち何組か…