いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

【書評】百合のリアル/牧村朝子

百合のリアル (星海社新書)作者: 牧村朝子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/11/26メディア: 新書この商品を含むブログ (16件) を見る パリで国際同性婚した著者が語る、「女の子同士」のリアル 私は、女性として生まれ、最愛の妻と結婚をしました。同性…

【書評】格付けしあう女たち/白河桃子

(010)格付けしあう女たち (ポプラ新書)作者: 白河桃子出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2013/11/05メディア: 新書この商品を含むブログ (8件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) 「八千円のランチに行けるか、行けないか」で「ママカースト」が決ま…

忘年会の季節だから言いたい「お酒は量でなく”時間”」

故伊丹十三に『女たちよ!』という名エッセイ集がある。女たちよ! (新潮文庫)作者: 伊丹十三出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/03/02メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 29回この商品を含むブログ (96件) を見る酒、恋愛観、車、食事、海外文化と、ありと…

【書評】本当の問題は“自己否定感”の欠如、では?――自分を愛する力/乙武洋匡

自分を愛する力 (講談社現代新書)作者: 乙武洋匡出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/15メディア: 新書この商品を含むブログ (18件) を見る大ベストセラー『五体不満足』で世に出て、近年ではTwitterなどで自身ももつ障害について活発な議論を繰り広げて…

【書評】1995年/速水健朗

1995年 (ちくま新書)作者: 速水健朗出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/11/07メディア: 新書この商品を含むブログ (74件) を見る時代の転換点としてよくとりあげられる1995年を、「政治」「経済」「国際情勢」「テクノロジー」「消費・文化」「事件・メ…

【書評】ものを書く人全てをギクっとさせる百田直樹「夢を売る男」

梅田望夫が約10年前に総表現社会を宣言した。彼の宣言どおり、今やプロアマを問わず多くの人がネット上でなんらかの「表現」をしている。しかし、我々がひとつ予期していなかったのは、「表現をしたい人」が「表現を受けたい人(読み手、鑑賞者)」より潜在…

【書評】百田直樹の作家的な資質が端的にわかる『風の中のマリア』

昨日たまたまこういうまとめスレを読んで。 http://alfalfalfa.com/archives/6917958.html実際のところ、10倍大きくなると呼吸器官などの問題で生きていけないという説もあるが、それはおいておいて、10倍になった昆虫に勝てそうにないなぁと思わされるのは…

【書評】ミッキーマウスの憂鬱/松岡圭祐

ミッキーマウスの憂鬱 (新潮文庫)作者: 松岡圭祐出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/08/28メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 106回この商品を含むブログ (88件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) 東京ディズニーランドでアルバイトすることになっ…

超変態フォームから放たれたど真ん中ストレートだった古谷実「サルチネス」

サルチネス(3) (ヤンマガKCスペシャル)作者: 古谷実出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/07/05メディア: コミックこの商品を含むブログ (4件) を見る (ヤンマガKCスペシャル)" title="サルチネス(4) (ヤンマガKCスペシャル)">サルチネス(4) (ヤンマガKCスペ…

【書評】神秘の魔物ダイオウイカに迫るリアル「パシフィック・リム」/ドキュメント 深海の超巨大イカを追え!

今年1月に大反響を呼んだNHKスペシャル「世界初撮影!深海の超巨大イカ」。 この番組で、人類は初めて深海を優雅に泳ぐ生きたダイオウイカを目撃したわけだが、人類史上初というだけあってなにも「え、どこ住み?写メ見せてよ」と送ってイカに「いいお^q^」…

【書評】浅羽通明『大学で何を学ぶか』(1999年初版)が未だに通用しすぎててヤバい

一昨年あたりに、ユニクロが提案した「大学1年採用」が物議を呼んだ。 ユニクロはつまり、大学の教育は企業としては何の意味を持たないといっているわけだ。しかし、初版99年の浅羽通明『大学で何を学ぶか』に「卒業という出口の向こうで待つ企業(世の中)…

【書評】部長、その恋愛はセクハラです! ★★★★☆

部長、その恋愛はセクハラです! (集英社新書)作者: 牟田和恵出版社/メーカー: 集英社発売日: 2013/06/14メディア: 新書この商品を含むブログ (13件) を見るみのもんたが女子アナへのセクハラを公開放送したのではないか、との疑惑が浮上し叩かれている。また…

ドラマ『半沢直樹』、原作とのちがい

回を追うごとにものすごい視聴率を叩き出しているこのドラマだが。原作小説『オレたちバブル入行組』をその大筋ではなぞっているものの、やはりところどころ改良が加えられている。 原作を読んでから視てみると、なるほどたしかに、このドラマがウケているの…

【書評+告知】不祥事/池井戸潤 ★★★☆☆

不祥事 (講談社文庫)作者: 池井戸潤出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/08/11メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 107回この商品を含むブログ (24件) を見る トラブルを抱える支店を訪問し、指導し、解決する部署に異動になった花咲舞は、驚異の事務処理能…

【書評】タモリ論/樋口毅宏 ★★☆☆☆

タモリ論 (新潮新書)作者: 樋口毅宏出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/07/13メディア: 新書この商品を含むブログ (50件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) タモリの本当の“凄さ”って何だろう。なぜ三十年以上も毎日生放送の司会を超然と続けられ…

倒錯委員長からの重大なお知らせです

レビューの★評価を厳しくします。 ご覧になっている方はわかると思いますが、当ブログでは映画でも本でもわりと★4つが多くて、評価が甘いです。 別にそれでもいいんですが、★4って一般的には大分強くホメてることになってるでしょ?本当はあまり連発しない方…

【書評】アンチェロッティの戦術ノート/カルロ・アンチェロッティ・片野道郎 ★★★★☆

アンチェロッティの戦術ノート作者: カルロ・アンチェロッティ,片野道郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/05/10メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 64回この商品を含むブログ (12件) を見るセリエAの強豪ACミランを8季にわたり率い、2度のチャン…

【書評】噂の女/奥田英朗 ★★★★☆

みんながAKBの選挙を観ているようだが、うちはテレビ映らないし暇だしそもそも興味ないしということで、USTでも語ったが奥田英朗『噂の女』について書評を書いておきたい。噂の女作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/11メディア: 単行本 クリ…

なぜネット上では「皮肉」が流行らないのか

先週、『プロデューサーズ』という映画を観た。プロデューサーズ [Blu-ray]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売日: 2010/04/16メディア: Blu-ray購入: 1人 この商品を含むブログ (7件) を見る大ヒットしたブロードウェイミュージ…

【書評】ウランバーナの森/奥田英朗 ★★★☆☆

ウランバーナの森 (講談社文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/08/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 7回この商品を含むブログ (57件) を見る その夏、世紀のポップスター・ジョンは軽井沢で過ごした。家族との素敵な避暑が、ひどい…

【書評】東京物語/奥田英朗 ★★★★★

東京物語作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 集英社発売日: 2001/10/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (11件) を見る 1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンデ…

【書評】最悪/奥田英朗 ★★★★☆

最悪 (講談社文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/09/13メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 198回この商品を含むブログ (187件) を見る奥田英朗の『最悪』は、川崎市を舞台に、年齢も境遇も立場もちがう3人の男女がめぐりめぐったあげ…

【書評】サブカル・スーパースター鬱伝/吉田豪 ★★★★☆

サブカル・スーパースター鬱伝作者: 吉田豪出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2012/07/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 15人 クリック: 298回この商品を含むブログ (41件) を見るプロインタビュアーの吉田豪氏が、周囲の人間を観察するうちに気づい…

【書評】彼らの流儀/沢木耕太郎 ★★★★☆

彼らの流儀 (新潮文庫)作者: 沢木耕太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1996/03/28メディア: 文庫 クリック: 14回この商品を含むブログ (35件) を見る多くの大学生をインドに送り込んだ『深夜特急』シリーズの著者で、個人的には大学の先輩にあたる沢木耕太…

【書評】死刑絶対肯定論/美達大和 ★★★★☆

死刑制度については、国際的な廃止の流れもあり日本でもにわかに議論になっている。弁護士や学者をはじめとする多くの人が意見を述べているが、そんな中でも本書『死刑絶対肯定論』の著者の"肩書き"は特殊だ。 というのも、この人自身が二人の人間を殺害し、…

【書評】だめだこりゃ/いかりや長介 ★★★★☆

だめだこりゃ (新潮文庫)作者: いかりや長介出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/06メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 67回この商品を含むブログ (95件) を見るいわずとしれたドリフターズのリーダーで、晩年は俳優としても活躍した故いかりや長介の自伝。…

【書評】女子校力/杉浦由美子 ★★★☆☆

女子校力 (PHP新書)作者: 杉浦由美子出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2013/03/17メディア: 新書この商品を含むブログ (7件) を見る 【目次】 第1章 共学校と女子校は別世界 第2章 「世間の目」を気にしない女子校育ち 第3章 男の気持ちがわからない 第4章…

最近読んだマンガ――「暗殺教室」「坂本ですが?」

暗殺教室 ★★★☆☆ 暗殺教室 1 (ジャンプコミックス)作者: 松井優征出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/11/02メディア: コミック購入: 5人 クリック: 392回この商品を含むブログ (128件) を見るTwitterのタイムラインでちょくちょく話題に上がる一作。 担任教…

【書評】日本文化の論点/宇野常寛 ★★★☆☆

『ゼロ年代の想像力』や『リトル・ピープルの時代』で知られる批評誌PLANETS主催の批評家・宇野常寛の新著。日本文化の論点 (ちくま新書)作者: 宇野常寛出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/03/05メディア: 新書購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブ…

【書評】たくらむ技術 ★★★★☆

近頃ツイッターでたびたび情報が流れてくるので、気になって手に取ってみた本。たくらむ技術 (新潮新書)作者: 加地倫三出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/12/15メディア: 新書購入: 2人 クリック: 64回この商品を含むブログ (15件) を見る本書は、攻勢き…