いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

イマジネーションの暴力! 『ロボット2.0』は観た方がいいかもしれない

インド映画というと「ド派手な装飾にミュージカル!」というイメージで、近年では『バーフバリ』シリーズが日本でもヒットしたが、本作『ロボット2.0』は、ロボットが活躍するバリバリVFXのバリバリSFである。 しかし、「ああ、インド人がハリウッド映画パク…

『おっさんずラブ』新章スタート…ブレなさに安心した!

昨年大ヒットし、今年は映画版も公開された『おっさんずラブ』の新章、『おっさんずラブ‐in the sky‐』が昨日、ついにスタートした。 田中圭、吉田鋼太郎らが乙女チックに胸キュンするおっさん同士の恋愛を描いたラブコメディーだというのはもはや説明不要だ…

『バチェラー』シーズン3、史上最も胸糞悪い!…けど一番おもしろかった!

Amazonプライム・ビデオ で配信されている『バチェラー・ジャパン』シーズン3の“結末”が物議を醸している…というか、「胸糞悪すぎる!」とクソミソに叩かれている。 「胸糞悪い」という感情は分かるのだが、一方でシーズン1、2ともに観たぼくに言わせれば、…

『空の青さを知る人よ』は「いい映画」だけど僕にとって“他人事”だった

映画『空の青さを知る人よ』予告【10月11日(金)公開】 公開中の『空の青さを知る人よ』というアニメ映画を観た。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』で知られる製作陣=超平和バスターズによる最新映画である。 主人公は、秩父の山奥に暮らすベー…

あまりに悲しい『ジョーカー』が描く「笑い」の排他性と均一性

www.instagram.com あまりにも理不尽な目にあい、怒りに震えたとき、悲しみにくれたとき、ふと一瞬我に返る。自分がこれだけ激情の嵐に飲み込まれているにも関わらず、外界はいたって平穏だ。これは、自分が狂っているのか? 社会が狂っているのか? いや、…

TOKIOリーダー城島“ロリコン”バッシングはなぜ起きたのか

この件をまとめたTogetterページ TOKIOのリーダー、城島茂の結婚が波紋を広げている。理由は、妻が24歳下の24歳グラドルであるためで、48歳にもなってそんな若い女と結婚するのは「キモい」「ロリコン」などと罵られているのだ。 ■ 「年の差婚」なんてよくあ…

ブラピがカッコよすぎ! 『ワンハリ』160分を余裕で耐え抜ける圧倒的な魅力

◾️ 「シャロン・テート事件」だけの160分ではない クエンティン・タランティーノ監督の最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が公開されてほぼ3週間が経つ。 1969年のハリウッドを舞台とする本作では、実際に起きた「シャロン・テート事件…

【映画評】黒い天使は善悪の彼岸で軽やかに…実在した美しすぎるシリアルキラーを描く『永遠に僕のもの』

何年か前に、アメリカで「イケメンすぎる凶悪犯」というのが話題になった。その顔を見たことがあるが、なるほど確かにイケメンである。このように美という主観と善悪の価値観は、残酷なまでにすれ違ってでも存在し得る。本作『永遠に僕のもの』は、かつて10…

【映画評】これは恐ろしい「のび太とジャイアン」の共依存、イタリア発の怪作『ドッグマン』

なぜかこの人には頭が上がらない。なぜかこの人には上手に出れてしまうという「主従関係」は、誰しもあるだろう。イタリアの映画『ドッグマン』は、その主従関係が行った先にある取り返しのつかない凶行を描く。 物語は冒頭、牙を剥く猛犬を、ある男が手なづ…

【映画評】『二ノ国』は本当に“クソ映画”なのか

公開早々に「『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』より酷い!」というなかなか強烈な評が出回ってしまったが、公開前にムビチケを買ってしまっていたので、仕方なく観に行って来た。 以下、あくまでもゲーム版未経験のぼくによる感想。 ヒロインの永野芽郁…

「あおり運転男」で日本人の脳が溶けていく

きもとさーん! きもとさーん! 「あおり運転男とガラケー女」のワードがテレビを席巻している。 個人的には、ワイドショーは見ていると自分の脳が溶けていく音が聞こえるのであまり見ないようにしているのだが、以下のコラムニスト武田砂鉄さんのツイートを…

滝川クリステルの「ワンランク上にいる感」は何なのか

滝川クリステルという人の「ワンランク上にいる感」はどこから来るのだろうか。それが、前から気になっている。 もちろん、「ワンランク上にいる感」は彼女自身が望んだことではない。彼女の周囲、マスコミ、もっといえばそれを受け取るわれわれが勝手に彼女…

絶賛炎上中の吉本・岡本社長が語った「愛」「ファミリー」の何が怖いか

先週末から夢中になってしまっている吉本の件である。ここ数日、1日でさまざまな“補助線”が引かれ、目まぐるしく展開している。 「松本 動きます」のツイートで一躍騒動の中心に躍り出たダウンタウンの松本人志が、吉本を批判しつつ、岡本社長の会見を提案。…

「007に黒人女優」をめぐるいくつかの“誤解”

来年公開予定の『007』シリーズ最新作『Bond 25(仮題)』で、コードネーム・007のエージェントをイギリス出身の黒人女優ラシャーナ・リンチが演じる、と報じられて物議を醸している。まだ正式なリリースではなく噂レベルでしかないが、日本ではそれでも衝撃…

プロレス素人がドハマり『有田と週刊プロレスと』ここがスゴい!

いよいよ今夜0時から、『有田と週刊プロレスと』ファイナルシーズンの配信がスタートする。 ぼくはプロレス素人なのだが、この番組にはすっかりハマってしまった。今回はプロレス素人の目線で、『有田と週刊プロレスと』の面白さを紹介しよう。ずっと書いて…

しりとりエッセイ「ブクロ」

先日、たしかあれは新宿に行く山手線の中だったが、2人の女子中高生が「渋谷・新宿はやっぱ怖い。池袋は落ち着くわー」という旨の話をしている声が聞こえてきて、思わずそちらの方を向いてしまった。 というのも、ぼくからすれば池袋と渋谷・新宿のイメージ…

ぼくとTシャツとカレーうどん

白い一枚のTシャツを想像してほしい。あなたのお気に入りだ。 それを着ていたとき、不注意にもカレーうどんを食べてしまい、汁が右乳首付近でオーストラリアみたいな形の小さな染みを作ってしまった。洗濯しても微かにオーストラリアがある。目立つ位置だ。 …

【土日これ観ろ】『スノー・ロワイヤル』“いつものリーアム・ニーソン”だと騙されるな! この映画、どこかが変だ

我が家には「除雪車が出てくる映画はだいたい名作」という家訓があるが、今回もその正しさが証明された。今回オススメしたいのは、現在公開中のリーアム・ニーソン最新作『スノー・ロワイヤル』だ。 この映画、どこかが変だ 話はいきなり飛ぶのだが、ジャウ…

山ちゃん結婚から考える「ぼくらは勝手に幸せになってしまう問題」

2日続けて同じ男をテーマにするのは初めてかもしれない。書きたいことが多すぎるのだ。ということで山ちゃんである。 山ちゃんが逃げ続けていたもの 先週のこの日、山ちゃんは結婚会見を開くとともに、深夜ラジオで結婚を生報告していた。放送は意外なほど和…

山ちゃん結婚で手のひらを返した人たちに捧げる映画『ビッグショット・ダディ』

ビッグショット・ダディ メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る もう1週間が経とうとしているが、南海キャンディーズ山里と女優の蒼井優が結婚したことは衝撃的だった。 SNS上が驚きと祝福コメントであふれかえったが、その一部に違和感を覚える…

しりとりエッセイ「怒れるデブ」

「太った人」「デブ」というと、温厚でのんびりした人というイメージを持つ人が多いが、ぼくは全くそうは思わない。そういう意識になった原因ははっきりしている。 これは、今もある渋谷のとある映画館での話だ。あるとき、チケット売り場のある階にエレベー…

1800円のガチャ…映画館の“クソ客”という大問題

行きつけのとんかつ屋さんなら特上ロース定食が1回注文できる。大好きな松屋のネギ塩豚丼ならば3回頼んでおつりがくる。Netflixなら2ヵ月分映画・ドラマが見放題だ。 ぼくにとって、映画館で1作観るために支払う「1800円」はそういう金額である。4DXなら3000…

【滑り込み】オレ的シネマランキング平成30・31年版【セーフ】

ひっそりとサボっておりました毎年恒例映画ランキング。もはや遅すぎるということで今回は平成30〜31年ランキングとして発表します。 去年は劇場で90本、今年は4月末までで23本観ました。特に昨年は、一昨年が64本だったのでずいぶん増えましたが、これは上…

しりとりエッセイ「通じない」

2月の某日、渋谷駅のホームでアジア系の外国人女性に話しかけられた。どこか行きたい場所があるようだが、行けなくて困っているようだ。 言葉の雰囲気からおそらく中国か台湾から来たのだろう。妙齢の女性で、日本語は全く話せない様子。ぼくが拙い英語で二…

映画版『奥田民生になりたいボーイ(以下略)』を観て自分の中の「奥田民生になりたいボーイ」が愛おしくなった話

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール DVD 通常版 出版社/メーカー: 東宝 発売日: 2018/03/14 メディア: DVD この商品を含むブログ (5件) を見る 映画版の『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(実は原作には「と…

しりとりエッセイ「靴」

大人たるもの靴には気をつけなくてはならない。靴で人は人を値踏みする、ということを聞いたことがあるが、それが本当なのかぼくは疑っているところがある。というのも、以前間違って左右全く別の靴を履いて外に会社まで行ってしまったことがあるのだ。 慌て…

美人であろうとブスであろうと イケメンであろうとブサイクであろうと

この間、友だちたちとゴマキの不倫について話していた。当時独身だったゴマキが、相手と出会ったのがネトゲだったらしいのだが、そのときの話で、顔の見えない相手を好きになり、そのあといざ会って顔を知ったあとも好きであり続けられるのかということが話…

しりとりエッセイ「お約束」

ネット上における文章の「お約束」の言い回しとして「オナニー」というものがある。何もそれは陰部を自分で刺激して気持ちよくなるアレそのもののことではない。あるコンテンツについて、受容者を無視した作者の自己満足であることを批判するときに「あの作…

内田裕也・樹木希林夫妻が「独特」でも「奇妙」でもない理由

終身名誉何がすごいのかよく分からない人、内田裕也が先週亡くなった。昨年、妻・樹木希林が鬼籍に入ってわずか半年あまりのことだった。 音楽的には特に思い入れのある人物ではなかったのだが、この人と樹木の夫婦関係にだけは、注目してしまうところがあっ…

しりとりエッセイ「顔」

自分の顔があまり好きではない。正確に言えば、写真や動画を通して「第三者目線」で見る顔の方である。毎朝、洗面所の鏡の前で対峙する男は、そこそこ見られる造形のような気もするのだが、殊に人に知らぬ間に撮られたときの顔が酷い。何だあの薄気味悪い笑…