先日、ランチで数人とガールズトークしたときにひしひしと感じたのは、仕事でもプライベートでも「昭和のお父さん系人材」や「黙って俺についてこい系人材」はかなりウケが悪いということだ。
「昔気質」だとか「職人気質」だとか「ぶっきらぼう」なんていって美化されがちなこういうタイプの人物だが、そもそもそんなのが現実社会において評価されたことがあるのか、というぐらいウケが悪い。ボロカスである。
具体的には以下のような特徴だ。
言い方がクソ
まず一致したのだが、言い方が悪いこと。
「そんなこともわからないの?」とか「常識だろ」とか、平気でそういう風に言ってくる。
文意を抽出したら、なるほど他の人と同じことを言っているのだけれど、このタイプの人は同じことを伝えるにしても、不必要に相手の心にさざ波を立たせがち。
こういう人材は、「こういう言い方をしたら相手がどう思うか」までは頭が回らないのだ。
心のさざ波は加算式であるから、そういう小さいのが積み重なっていき、最後には津波のような怒りになるのだが、そのとき立たせた張本人はピンときていないからなおさら始末が悪い。
勝手に決めて事後報告
「これ、決めたから、やって」と振ってくるアレ。
もしやるにしても、「ごめん、この仕事、進めようと思うんだけど、いいよね?」と一言根回ししてもらったほうが何倍もマシ。
しかしそういうやつに限って、「え、どっちにしろやるんだから、先に聞くか後で聞くか変わらないでしょ」とか言い出すのだが、いや、気持ちが変わるよ!
何度も書くが、こういう人材は、「こういう言い方をしたら相手がどう思うか」までは頭が回らないのだ。
これはプライベートでも全然ありえる。
週末のデートの行き先を勝手に決めるだとか、決めるのは良いとしても、その行き先が完全に自分趣味全振りで相手が楽しめない場所だった、とか。そういうことだってあり得る。
人として可愛げがない
そして、なにより一番重要だと思ったのが可愛げだ。
仕事ならば「ピリッ」としていてもいいが、重要なのはその「ピリッ」に少しは「甘み」も必要ということだ。お笑いでも「緊張と緩和」なんていうではないか。
たとえばそいつ本人がミスしたとしよう。人間なのだからミスも仕方ない。大事なのは「うわっ! ごめん! 間違っちゃった!」などとがっつり謝り、下になって可愛げを見せられるかどうか。
「昭和のお父さん系」「黙って俺についてこい系」にありがちなのは、他人のミスは目ざとく見つけて咎めるのに、自分がミスしたときは「ミスを認めない」か、「『ミスしましたけど何か?』的に空気をピリつかせて黙殺する」というパターンだ。これは周囲のヘイトをかなり貯めるふるまいである。
可愛げが重要な場面はそれだけではない。
たとえば、自分は他人をイジっても、自分がイジられたら不機嫌になって黙殺するのも可愛げゼロポイント。そういうやつは、黙殺して「イジられないカッコいい俺」を維持できていると思っているかもしれないが、事態はまるで逆だ。周囲には「こいつ、器ちっさ!」と見下されているのである。
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いかがでしたか?(アフィブログっぽく)
ここまで、頑張って性別はボカして書いてきたけど、やはり無理だ。お察しの通り、こういう人材は特に男に多い。
「昭和のお父さん系」「黙って俺についてこい系」が許されるとすれば、社会の中でも数%の完全無欠の超絶エリートぐらいだろう。それ以外は諦めたほうがいい。
プライベートでも、こういう夫は、子どもが成人して手がかからなくなったあとに熟年離婚を突きつけられ、「なんで!?」「どうして!?」と慌てふためくのではないだろうか。
昭和どころか平成も終わろうとしているのである。そろそろ、一緒にいる相手を気分良くさせる上司、同僚、夫、彼氏、友人になりたいものである。