いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

シュルトさん優勝記念



PRIDE時代は一時「巨大格闘ロボ」というふざけたニックネームをつけられ、主催者の側からあきらかに主役級の活躍は期待されていなかったシュルトさんがついに、Kのリングでフォータイムスチャンピオン。


勝ち馬に乗るみたいでイヤなんだけども、僕はまえから世間の人が思っているほどシュルトさん、嫌いではない。いやむしろセーム・シュルトは好きな方で、なぜそこまで皆が嫌がるのかがわからないほどだ。


だって強いじゃん。強くて強いなりにいくら勝っても目立たないというあの不動のポジションが、ファン心をたまらなくくすぐる。


一般人の間に流布するあのシュルト嫌いの原因なんざネタが挙がっている。世間の目からすれば、シュルトさんの試合はうすらノッポがちょんちょん前蹴りとジャブを突いてポイントと稼いだ末に、辛うじて勝ちを拾っている、というような悪い印象だけが蔓延しているのだ。


しかしそれは印象に過ぎない。スーパーヘビーの階級においてKO率は決して高い方とはいえないが(今日の3KOを足してようやくKO率50%到達、やったねシュルトさん♪)、それでも実はダウン率(試合中ダウンを奪う確率)が高いというのは、意外と忘れられている事実。いつも一度か二度ダウンは奪うのだけれど、倒し切るにはいたらないのがシュルトさんスタイル。ではなぜ、KOどころか試合中一度もダウンを奪えない凡百のファイターがいるなかで、毎回のごとくダウンを奪うシュルトさんが、「塩試合」の代名詞までにされ蔑まれるのか。


答えは簡単。シュルトさんがあまりにイージーな技でダウンを奪ってしまうからだ。つまり、こちらからみればあまりにショボイ技で、あまりにあっけなく相手がダウンしてしまうのだ。おまけにダウンする側のダウンの仕方の印象もきわめて悪い。なぜかシュルトさんの打撃でダウンするヤツらは、まるで朝礼で腹を下したガキのごとくしゃがみ込むようにダウンするのだ。なんかよう、もっと華麗にふっとんでくれや!
そのため、通常ダウンのときつくはずの強烈な印象が、シュルトさんの場合はなくなってしまうのだ。なんたる悲劇。


だが今回シュルトさんは違った。98GPのアーツ以来の三試合連続1RKOとホーストに並ぶフォータイムスチャンピオンという快挙。
「派手なKO原理主義者」たちも、もはや口を閉ざすほかあるまい。西山茉希と紀香チェックは裸で逃げればよい。


シュルト第二次帝政の始まりだっ!!