いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

今回の件で亀田大毅が叩かれるのは理不尽すぎる件

3日のWBAIBFスーパーフライ級王座統一戦に臨んだ亀田大毅が、敗戦したにもかかわらずタイトルを保持することが決まり、物議を醸している。
大毅負けても防衛…お粗末な運営 - ライブドアニュース
TBSの中継が亀田の「王座陥落」を伝えて終了した翌4日、IBFの偉い人がでてきて亀田が王座は維持すると、その決定を覆す発表をしたのだ。

この件について、以下の2点を抑えておく必要があるだろう。


・統一戦の相手であるWBA王者のソリスは計量をパスできず、前日に王座を剥奪された

・亀田はオーバーウェイトの相手と戦うことになった


ボクシングはウェイト制のスポーツなので、定められた体重を計量でパスできなかった挑戦者に負けても、王者のタイトルは剥奪されない。逆にいえば、体重超過でも試合が行われるなら、17階級にも細かくウェイトを区分けした意味がない。「ちょっとだけだけど、体重オーバーしちゃった〜てへぺろ☆(・ω<)」がとおるなら、タイトル欲しさにそれをする輩が続出するだろう。少しでも重い方が有利なのだから。

では、なぜ試合が行われたかというと、興行的な都合である。世界戦、それも王座同士による統一戦となると、莫大な金が動いているわけで、そう簡単に中止にはできない。それを、最初の言い伝えどおりの「王座統一戦」として行い、またそれを放送したところに、重大な問題がある。


この問題で1番に叩かれるべきなのは、やはり体重超過をしでかした相手のソリスだろう。彼が勝ったという試合結果と、興行に重大な損失をもたらしたことは無関係だ。その点で彼は王座剥奪というペナルティを負っているが、ファイトマネーの減額もあるかもしれない。
そして、2番目に非難されるべきは主催者側だろう。事前に意思疎通ができておらず、言った言わないの水掛け論をつづけるIBFJBC、そして試合を中継したTBSは猛省すべきである。
とくに、全国ネットで「亀田の王座陥落」と放送したTBSのミスはデカい。こちらの動画からわかるように、中継中はテレビ画面の右上に「王座統一戦」というテロップがでていたようで、つまり試合中ずっと「誤報」を流していたということになる。
http://m.youtube.com/watch?v=Zc1zAiwPo3w&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DZc1zAiwPo3w
2ちゃんでは、実際はルールを知っていたが王座統一戦という看板の方が視聴率が稼げると踏んだのでは? という疑惑も流れている。そう疑われてもしかたない、ありえないミスだ。

なによりも今回の一件で、当事者が亀田一家というだけに、ボクシングに疎い人からはますますボクシングが「キナ臭いもの」として扱われる恐れがある。それが一番大きな損失かもしれない。
現に昨日、以下のような記事が上がっていた。

今朝のニュースで、IBFの初防衛は成功で、亀田大毅がチャンピオンとして残るというのです。嘘をつくことすらいとわない、ここまでやるかと、いやはやTBSと亀田一家には脱帽です。

フェアさなんか関係ない、勝てばいい、興行として成り立てばいい、そんなダーティな世界をスポーツに持ち込んだことはやがて諸刃の剣として帰ってくるはずです。「倍返し」への期待はそれだけ自ずと高まってくるのですから。
亀田大毅初防衛成功って、それ嘘でしょ

こう考えるのも無理はない。TBSがミスリードしていたのだから。
だが、王座維持になったことで亀田が叩かれるというのは、やはり筋違いだろう。そもそも、ソリスが体重超過した時点で「亀田の王座保持」は決まっていたのだから。
これまで様々なヒンシュクを大人買いしてきた「亀田一家とTBS」という組み合わせである。それだけに「またか」と思われるところもあり、これまでのツケが回ったとばかりに叩く感情もあるだろう。けれど、とりあえず今回の一件を単独でみたとき、亀田に非がないということは強調しておくべきだろう。


一方で、体重超過の相手とはいえ、世界王者として負けたという事実については、批判されてもしかたないだろう。
元WBC世界王者・徳山昌守氏、亀田大毅の世界戦に怒り「今のボクシングはチャンピオンベルトを金で買えるのかな?」 - ライブドアニュース

長谷川穂積徳山昌守という日本歴代の名王者たちにボコボコに叩かれているあたりをみると、亀田の「試合内容」自体が褒められたものでなかったのだろう。
ただ繰り返すが、そのことと「王者維持」の決着は、まったく別の次元の話なのである。