いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

【映画評】エベレスト 3D

https://www.youtube.com/watch?v=6H9hN1rlNH4:MOVIE
1996年に世界最高峰、エベレストで起きた大量遭難を描いた一作。ジェイソン・クラークジェイク・ギレンホールジョシュ・ブローリンらが登山家を演じ、さらにクラークが演じる主人公の妻には、ただ実家で待っているだけなのにキーラ・ナイトレイが登場するなど、異様に豪華だ。

エベレストはあんなに地面から突き出てんだし、もともと3Dだろという話だが、本作は映画として3D対応となっているということで、ぼくも3Dで鑑賞した。結論からいうと、まあ別に3Dでなくてもよかった気がする。


本作が描くのは、登山する上でのエベレストの本質的な怖さだ。エベレストの何が怖いかというと、あまりに標高が高いために生物が生きられない環境ということだ。そのため映画でも描かれるが、登山者らは環境に適応するために前もって数十日に及ぶトレーニングを積む。しかしそれでも、エベレストは相当困難な環境のようだ。

いるだけで人体には悪影響な環境なわけで。この映画では実話ということもだろうが、山岳系のパニックムービーでお馴染みのド派手な雪崩だとか、クレパス滑落などといったシーンは少ない。映画は基本的に地味〜な展開で、登場人物は地味〜に辛くて、地味〜に死んでいくのである。

で、ぼくはこの映画について観る前まで勘違いしていた。フィクションだと思っていたから、どうせ最後は助かるんだろと思い込んでいたのだ。結末はけっこう救いがない。3Dメガネで視覚的にリアルなエベレストを体験できたわけだが、思いのほか無残な結末によって心も冷やすことができたわけであった。