スター・ウォーズを先日観まして。この映画に関心があったり、ソーシャルメディアに慣れ親しんでたりする人は感じると思いますが、とくにネタバレへの警戒感が強い。
早速、東京新聞が紙面上でやらかしたそうです。
東京新聞の「スター・ウォーズ」記事にネタバレとファンから抗議 - ライブドアニュース
こうしたムードは、どうやら日本だけではないようです。
http://www.asahi.com/articles/ASHDR51Q8HDRUHBI00L.html
10代とはいえ、人に殺意を抱かせるんだから、相当なものです。
このネタバレ、悩ましい問題なのです。観た人からすれば、知ってしまえばネタバレの「値踏み」もできるもの。いやー、ソレはネタバレじゃないよ、アレは重要じゃないからネタバレとは言わないよ―、とかついつい言ってしまいたくところがある。
ちなみに、エピソード7に関しては、どんなネタバレであろうと大した問題はないと思います。個人的には、ミステリーなど特定のジャンルをのぞけば、面白い映画はネタバレされたぐらいでつまらなくなるわけではありません。
しかし、それでもやっぱり、ネタバレに関しては「ネタバレされる側」の声が優遇されるべきだと思う。
以前、映画鑑賞中に「ネタバレ」をされて、それでも我慢して観たところ、結末が全ッ然ちがったことがありました。いわばそれは"偽ネタバレ"だったのです。しかし、そのネタバレが本当であろうと嘘であろうと、その「既知」によって鑑賞体験は構造化されてしまう。まっさらな鑑賞体験を汚されてしまうことは事実なわけです。
セクハラと同じです。ネタバレされた人がネタバレされたと思ったら、それはれっきとしたネタバレなのです。
ただ、ネタバレされるのを嫌がるぐらいなら、早く見てほしいとも思うのです。ネタバレを防ぐ唯一にして最大の対策は、作品を受容することです。やたらと「ネタバレ」に口うるさいながら、なかなか作品に向き合わず「TSUTAYAで借りるわ」とか「ブクオフで買うわ」とか言って先延ばしにする人は、そもそも当の作品への関心度が低く、ただなんとなく「ネタバレされた」ことでそんな気分になるのが嫌なだけなのではないか、と特にネタバレしちゃいがちな者としては思うのでした。