いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

LINEが1億ユーザーを突破、ブラウンとコニーはもっと評価されるべき

LINEの全世界ユーザーが、サービスリリースから19ヶ月で1億人を突破した。

linecorp.com

これはTwitterの49ヶ月、Facebookの54ヶ月をはるかに上回るスピードだ。そのうち日本の登録数が4000万人ということなので、およそ3人に1人が登録していることになる。これはすごい。
LINEの勝因は、電話帳の自動読み込みがよく挙げられる。まぁ、これには情報管理的にどうなのという意見も強いが、アプリ利用開始時のストレスがほとんどないのもたしか。
あと、スマートフォンに特化したことも挙げられるんじゃないだろうか。基本的な機能はSkypeとほとんど同じなのだが、スマホでのSkypeは起動に時間がかかるし、通話もつながりにくく、使いにくい。そこにポンと、スマホで使いやすいデヴァイスとして登場したことこそが、LINEの成し遂げたブレークスルーなんじゃないだろうか。


と、一般的な説明を前置きにして言いたいのだが、ぼくはこのLINEの躍進にはそれらの機能とともに、ブラウンやコニーの存在も大きかったんじゃないかと、わりと本気で考えている。

いまや、キャラクタービジネス全盛だ。キャラクターというのはコンテンツの単なる「添え物」ではない。
ライターの小田切博氏は、このことをポケモンを例にとって説明している。
ある母親は、ゲームの『ポケットモンスター』をプレイしたことがなくても、スーパーなどで見かたお菓子にプリントされるポケモンを、子供の好きなキャラクターだと認知することはできる、と小田切氏は説明する。

 つまり、ある一定の社会的認知を得たキャラクターは特定の作品、物語としてのコンテンツからは自律してしまう。
(中略)
 現在の日本におけるポケモンスヌーピーはすでに元コンテンツであってゲームやマンガではなく「商行為を媒介する記号」になっていると考えるほうが実情に即している。
 この点でキャラクターは「ブランド」に似た機能を持っているといえる。
田切博『キャラクターとは何か』 p.26

この19ヶ月でブラウンやコニーは、LINEを象徴する「ブランド」にまで成長を遂げたと、言えるのではないだろうか。
これに関連して、WEBサービスに必要な要素として依存度に着目しているこの記事も興味深い。

Amazonだってユーザーの依存度を高めることに必死に注力している。携帯ゲームのコンプガチャもそうだし、そもそもAjaxなる技術だってそのために使われている事が多い。ありとあらゆるWEBサービスは、顧客の依存度を高めるためになりふり構わない。

mixi衰退の最大のミスは足跡機能廃止にあったという、いまさら解析いかがですか?

特に女性ユーザーの間で一連のキャラクターのスタンプが、この記事で言及されるものとはまた別種のLINEへの依存性――依存と言うと、ネガティブなイメージがあるから「愛着」と呼び変えてもいい――を高めたことは、偽らざる事実だろう。


LINEがある今の見地から考えてみると、先行するTwitterFacebookmixiなどのサービスにこの手のキャラクターが存在しないことが、不思議なくらいだ。
mixiでも、特定のキャラクターによるサービスを提供してはいるが、それはディズニーやバンダイなど他社のキャラクターという借り物であって、mixiでなければミッキーに会えないわけではない。
それに対し、ブラウンやコニーはLINEでしか会えない。これは、自前のキャラクターを一から地道に育ててきたLINEの勝利と言えるだろう。


ここまででLINEの勝利は決定的だった。ブラウンとコニーもガッツポーズしていたはずだ。
さらにすごいのは、昨年末からリリースが始まったLINE GAMEだ。
特にLINE POPとLINEバブルは、ブラウンやコニーが全面的に出てくる。元々これらのゲームは、LINEの友だちと成績を競い合うことのできる仕様になっていたが、ブラウンやコニーらが画面に登場することで、LINEとゲームアプリに、よりいっそうの連動性が生まれた。可愛い顔しているけど、こいつらはエグい。
さらに、LINEのスタンプショップに、ゲームのDLと引き換えにもらえるというスタンプが登場して畳み掛ける。
LINEでブラウンやコニーにハマり、彼らのスタンプほしさについついDLしたゲームにハマってしまったスマホガールが何人いたことだろうか。エグい、エグすぎる!

さらにさらに、1月からはアニメも放映されている。テレビを通してキャラクターはますます我々の「おなじみ」になっていくのだ。もうここまできたら、ブラウンとコニーの高笑いが聞こえてきそうだ。
ちまたのゲーセンなどではすでにクレーンゲームの景品にもなっているようだ。今後の商品展開も考えられる。


ただ、懸念材料もないことはない。
アイドルグループにありがちなことだが、キャラクター間での人気の差が激しい。

www.webd-labo.com


また、このことを気にしているのか、コニーの暴走も始まっている。

ameblo.jp


個人的にはこういう方向性、嫌いではないが。


とにもかくにも、LINEのここまでの躍進を語る上で、可愛い顔した彼らの存在はもっと評価されるべきだろう。