いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

AKB河西智美「児童ポルノ」騒動への法律家の解説に素人の感想をば

AKB48河西智美の写真集が児童ポルノに該当するんじゃないかと指摘され、急遽発売中止になったというのは記憶に新しい話だ。
これについて、今日読んだ弁護士ドットコムの奥村徹弁護士による記事に、非常に(性的でなく知的な)好奇心をかき立てられたので、紹介したい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130327-00000304-bengocom-soci
もしかしたらこの問題に明るい人にとっては、すでに常識なのかもしれず、お前がただ不見識なだけだろという話なのかもしれない。けれど、個人的にバチッと脳で閃光が上がった瞬間なので、記念に書いておこう。ぜひともリンク先を読んでから、以下の記事を読んでほしい。


まず、児童ポルノとは何なのか。この記事にある児童ポルノ法から孫引きすると、「他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって、性欲を興奮させ又は刺激するもの」なんだとか。
そして、ここでいう「性器等」というのは「性器、肛門又は乳首」を指す。「触る」というのは直接か間接かはとわれないそうなので、該当の写真はアウトということになる。
では、先の児童ポルノの定義における後半部分の「性欲を興奮させ又は刺激するもの」という意味ではどうか。


ここからさきの解説に、ぼくは膝を打つ思いをしたわけだ。
奥村弁護士によると、「上半身が裸の妙齢の女性の胸を触っていれば、性的興奮を覚える人も多いと思われますので、『性欲を興奮させ又は刺激するもの』という要件も充た」すんだとか。
つまり法律上、件の写真は「児童ポルノ」に該当するということなのだ。


ぼくは、この「児童ポルノ」騒動を初めて見聞きして、さてどんな写真なんだと当の物件を目にしたとき、少し違和感を感じたのだ。ぼくだけではないんじゃないだろうか。

児童ポルノ」とはいうものの、そこで「ポルノ」に該当するようなあられもない姿をさらしているのは、河西智美の方なのである。もちろん彼女の写真集なのだからそれは当然なのだが、それにしてもぼくら一般人の想像するような児童の性を弄ぶ残酷な「児童ポルノ」というイメージとかけ離れている。
河西の裸体によって興奮する人はいても、後ろから胸を手で覆っているかの少年で興奮する人はいないだろう。少なくともそれは大多数ではないはずだ、と思ってしまうのだ。
つまりここに、「児童ポルノ」というのは「性欲を興奮させ又は刺激する」"児童の姿そのものだけ"をさすのだ、というぼくの勘違いがあったわけだ。
けれどこの記事で解説されているとおりならば、法律上は児童に性器を触らせる「性欲を興奮させ又は刺激するもの」は、興奮の対象が児童であろうとなかろうと、立派な児童ポルノになるというのだ。


ここからは推測の域を出ないが、この写真集の作り手側も今回の指摘は寝耳に水だったんじゃないだろうか。
河西の写真集という文脈からして、画面で最も重要なのは少年の手ぶらで大事な部分を隠している河西の方である。少年については、悪い言い方をすれば「小道具」くらいにしか思っていなかった可能性がある。けれど、法律上、妙齢の女性の手ぶらをさせることは、児童の性的搾取に当たるのだ。


この記事が非常に勉強になった。
みなさんも、アイドルと子どもをセットにした写真を撮るときは、ゆめゆめご注意されたい。