へ~銀シャリってそんなこと思ってるんだあというのが面白かったのでブログで紹介しようと思いつつ、2ヶ月以上経ってしまった。銀シャリの2人がニューヨークのYouTubeに出たときのトーク。
もっと華がほしい橋本 “女子高生に話題にされる芸人”になりたい鰻
橋本:なんかもっと…もっと出たいいっぱい。全然弾けてない、なんか…
屋敷:え?どういうことですか
橋本:くすぶってる感じやわ。もっとガーンって行きたい。もっとホント…評価されたい
屋敷:いやいやいや! 評価されてますって!
嶋佐:それはされてます
屋敷:橋本さんおかしいっすよ。橋本さんってやっぱなんつーんすか、欲深えっすね
橋本:なんか、なんかなあ…
屋敷:もう銀シャリさんなんか全て手に入れた人じゃないですか
鰻:いやいやいやいやいや、なんかなあ。なんやろなあ…旬になりたい。
屋敷:いや旬はもうやめましょう。もうムリっす
橋本:そんなつもりはないよ。俺ら銀シャリやから米、食卓に常に並ぶ
屋敷:いやいや並んでるじゃないですかもう
橋本:いやいや、並んでないよ~~~~~(しみじみ)
一同:(笑)鰻:俺の中の判断基準が最近できてん。“女子高生が好きな芸人”ってなって。(今のところは)名前で「銀シャリ」って言ったらちょっと「渋いな」って思うやろ
屋敷:「なんで?」って思います
鰻:そうやろ? それを思わせたらアカンねん。「あ、銀シャリね?」って
橋本:共通の話題にならなあかんねん。
鰻:そういうふうになるとなんかあれやねん。俺の中で旬
嶋佐:たしかにそうっすね。当たり前のように
鰻:ニューヨークって言ったら、「ええなあ」ってなるもん今
橋本:華とか人気めっちゃほしい…
『M-1グランプリ2016』で優勝し、漫才として名声は手に入れたはずの銀シャリ。しかし、本人たちは和牛、スーパーマラドーナとの大激戦の末、逃げ切ったこの戦いについて、圧倒的な勝利は感じていないよう。
天上人の悩みかと思ったら、人気だったんかい
屋敷:こんなこと言わんといてほしいですね。銀シャリさんには。中川家さんみたいな感じなんで俺ら的には。
橋本:嬉しい…
屋敷:華がないとか人気ほしいとか、言うてる感じじゃないんすよ俺らのなかで(笑)
橋本:華がないとか人気ないとか絶対言わんとこうなって思っててんずっと常に。…もう限界やねん
ニューヨーク:(爆笑)
橋本:言うていかんと。
(以前は)絶対自分で自分を蔑むのはやめようって、2人で言うててん。「おっさんやしな…」とか「人気ない」とか絶対言わんとこうって。でももうええやろニューヨークの前では
鰻:教えて
嶋佐:俺は、まさか銀シャリさんがそんな悩みを抱えてるなんて思ってなくて。ていうのは、『水曜日のダウンタウン』を見た時に、橋本さんがドッキリをかけられて、昔かけられたドッキリを覚えてるの? みたいな(「お前が歌うんかい!」のパターン、ツッコミ芸人ならどんな状況でも一発でツッコめる説 第2弾※橋本は1度目のリベンジ)。そのときにネタばらしの前に普通にお寿司屋さんのカウンターで「俺、何のための仕事してるのか分からへん。楽しない」みたいな。そっち系の悩みかと。あ、なんか分かるって。
屋敷:分かる分かる。天上人の悩みやろ
嶋佐:そう。『M-1』を獲って、バーって仕事もめちゃくちゃあって。でもこの先、何を目指していけばいいか分からない、みたいな悩みかと思ってたら…人気がほしいって、わけの分からんこと言い出して。
屋敷:(爆笑)
嶋佐:人気だったんかい!
屋敷:そんなわけないっすよ! 銀シャリさんが人気ほしいとか言うてるわけ
鰻:人気やねんほんとは
橋本:さらばの森田と仲いいやんか。またそんなこと言うてるねん。“クレオパトラの鼻が1ミリでも低かったら歴史は変わっていた”とか言うやんか? あの感じで橋本の顔がもう少し整ってたら…歴史変わってたと思うねん
ニューヨーク:(笑)
屋敷:森田さんとかと飲ましてもろたときも言うてましたね。「鰻の方がかわいいとか言われんの、ちゃうと思うやんな」みたいなことを(笑)
橋本:(笑)。俺、鰻も人気出てほしいのよ
鰻:解決したいねん。変えてほしいねん外見を
橋本:なんで俺、ニューヨークの前でめっちゃこんな言うてしまうん。今日もライブでどんどん引き出されてさあ。篠山紀信やと思うで
「中川家さんみたい」という表現はよく分かる。職人的な立ち位置で、脇目も振らず、今後も俗世への未練を捨てて漫才道を邁進していくのかと思いきや、めちゃくちゃコテコテの俗欲があるじゃん! ということが発覚した銀シャリ。
いまお笑い芸人はみんなオードリー若林になりたい
屋敷:銀シャリさんは舞台が、ずっと漫才もすごいじゃないですか
橋本:漫才はお客さんっていう答えがあるやん。暗黙の了解で、(その日)誰が一番ウケてたかとか。誰がエゲつなかったとか、ちょっとあるやん
屋敷:別個ってことっすか? 考え方として、いろんな項目がある中で漫才欲は満たされてってことですか?
橋本:なんか、わーっとかなりたい。配信とか「すげー」とかなんかなりたい…
ニューヨーク:(失笑)
橋本:なんか『日経エンタテイメント』とか載りたい
嶋佐:あ、じゃあ俺は『水曜日のダウンタウン』見てたときに勘違いしてたんですけど、人気出てもバンバン働きたいってことですか? 人気がないから、「今、なんのために働いているか分からない」ってことですか? 人気さえあれば今の状態でいいってことですか?
橋本:なんか…なんか…もっとコア的な雑誌で特集されたい…
ニューヨーク:(笑)
鰻:めっちゃ分かるわ。なんやろな、分かる分かる
橋本:あとなんか(元テレビ東京で『ゴッドタン』『あちこちオードリー』などを手掛ける)佐久間さんとか(テレビ朝日で『ロンドンハーツ』『アメトーーク』『テレビ千鳥』などを手掛ける)加地さんとかにもっと近づいてきてほしい
屋敷:ふはははは
嶋佐:(笑)
橋本:1回は「いま銀シャリがヤバない?」みたいなことになりたい
屋敷:「いま銀シャリヤバない?」はムズないですか? (すでに)チャンピオンで
鰻:いやいや、でもそれは確かに憧れあるなあ
橋本:こんなに喋ってて大丈夫なんかな。もういいよな。もうウソついてもしゃーないしな
嶋佐:じゃあほんとだ
屋敷:鰻さんもようおっしゃってますね
鰻:うん、なんか人気も、ワーキャーだけじゃなくてなんやろな…エンジニア人気って言うたらいいの?
屋敷:エンジニア?(笑) 絶対間違えました。なんすか? エンジニア人気って
橋本:クリエイターね? クリエイター
鰻:クリエイターみたいな感じの出方したいねん
屋敷:誰ですかねえ…?
橋本:たまにテレ東のドラマとかワンポイントで出たりとか。「あ、出てた橋本!」みたいに
屋敷:オードリーさんでいう若林さんが、note実はめっちゃ売れとるとか配信チケットがバカ売れしてるとか、あの感じ?
橋本:若林さんにみんななりたくない?
嶋佐:たしかに。若林さんちょっとズバ抜けてますね
橋本:今ゴッドっていうか。かっこよくて優しくて漫才もできてMCもできて若林さんの前ならふざけてしまうやん?
屋敷:はいはいはいはい
嶋佐:包容力があってほんと
橋本の口を付いて、次々と出てくる「コアな人気」への渇望とそれを象徴する具体例。「エンジニア人気」のところは鰻がしっかり鰻をしていて笑う。
「今の銀シャリ」を応援してくれている人にさみしい思いはさせたくない
橋本:ちょっとホンマ、見ぃ出してくれへんか?
屋敷:いやいやいや(笑) でもムズないですか? カリスマ、お茶の間の愛され度とか、あとめちゃめちゃおもしろいとかって意外とバランスあるじゃないですか?
嶋佐:分かれますよね
屋敷:例えばこの感じを『ゴッドタン』とかで“腐り芸人”みたいなことで「俺ら人気ほしいんすよ」とか言った場合、めっちゃハネると思うんですけど、もう二度とカリスマにはなれなくなるじゃないですか(笑)
橋本:申し訳ないけど、メチャくちゃ愛してくれている人がたくさんいらっしゃるわけやんか
屋敷:今の銀シャリさんをね
橋本:その方々に申し訳ないというか。目の前の人は全力で笑かして。
屋敷:それはほんとすごいと思います
橋本:なんか、今僕らを愛してくれている人がさみしい思いをしないような、頑張り方をしたい
屋敷:リニューアルがほしいってことですか
橋本:「(好きな芸人は)銀シャリです!」「好きなんです」って言えるような。
「腐り芸人セラピー」という劇薬はあるけど…それを使えないのは、「今の銀シャリ」を好いてくれているファンがいるからこそ。情けない悩み相談の最後は、メチャクチャかっこいい締めくくり。「超実力派なのに人気への色気を捨てきれていない」という銀シャリというコンビの新たな一面が垣間見えた回だった。