- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2016/02/24
- メディア: Blu-ray
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スーパーマンのリブート作「マン・オブ・スティール」の続編で、正義のあり方をめぐりバットマンと対決を描きます。
物量で押してくすさまじい脳筋映画でした。まず、ぼくは勘違いしていたのですが、このバットマンはノーラン版の三部作とは一切切り離してたわけですのね。だからバットマンとワンダーウーマンについて、ゼロから語りなおしています。
そうした事情もあってか、2時間40分とけっこう長いのですが、それでもババババっと駆け足で進めていく印象が否めません。その印象が顕著に現れているのがワンダーウーマンでしょう。彼女が出てきたときの唐突感はすさまじい。一応、劇中でスーパーマンとバットマンが「お前の連れ?」「お前のだろ」みたいにギャグ化していますが、そうでもしないかぎり、観客は置いてきぼりでポカンです。
バットマンとワンダーウーマンをとにかくキャラとして既成事実化しないといけませんから、大仕事です。なので、結局ストーリーの根幹にあった「街を壊してまで戦うスーパーマンって害悪じゃないの?」という問いはおざなりになってしまっています。最終戦では、街の破壊を顧みないスーパーマンの戦い方にブチ切れていたブルース・ウェイン=バットマンも一緒になって街を壊しながらヒーローしちゃってますが、特にその件はスルーとなっています。
ラスボスに関しても、まるで特撮ものの最終回に出てくるようなやっつけ感バリバリのやつで、あんまり気持ち的に乗れません。
ぼくもバットマンが好きですから何とも複雑ですが、本作を観ると、どうしても上手くいっているマーベルの方の一連のシリーズと比べてしまいます。やっぱり、DCに比べるマーベルのやり方の方がうまかった。「アベンジャーズ」で結集させる前に、各キャラクターを主人公にした映画で奥行きをもたせることに成功しています。ちゃんと全てを通った客は面白いですし、知らない観客もなんだかんだいって面白い。
本作の終わり方をみるとどうも続編ありきのようですが、今のところは「お腹いっぱい」の一言でありました。