いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

【映画評】俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク 90点



かつてニュース番組キャスターとしてしのぎを削ったヴェロニカと結婚し、今や仲良く夫婦で番組のキャスターを務めるロン・バーガンディ。ところが、引退するメーンキャスター(実は大物俳優)に席を譲られた妻・ヴェロニカに対し、お前はクズだとバーガンディは解雇を言い渡されてしまう! 突然できた夫婦内格差にバーガンディは自暴自棄になり、まだ幼い息子を置いて離婚してしまう……。


ウィル・フェレルの「俺たち」シリーズ(シリーズでも何でもなく日本側が勝手に関連づけてるだけだが)の元祖が、9年ぶりに帰ってきた。2004年公開の『俺たちニュースキャスター』の続編だが、バカさ加減、下品さ加減ともにパワーアップした正当な続編であり、(おそらく)完結編となっている。人種ネタ、性差ネタと、全方位的に顰蹙を買い占めている。
時代は多チャンネル時代に突入し、無職になったバーガンディのもとにも深夜番組のキャスターの仕事が舞い込み、彼はかつての盟友3人の再結集させる(なんか無駄に熱い展開だ)。
3バカならぬ4バカは健在だが、とくにスティーブ・カレル演じるブリックがヤバい。こいつ本当に映したらアカンやつや。。。 さらに、単体でさえヤバい彼にロマンスをぶっこむという謎展開。相手もかなりキマっていて、とんでもないケミストリーが起きている。


馬鹿馬鹿いっているが、その中にも批評的なエッセンスはもちろんあって、バーガンディが「“視聴者が見なければならないニュース”でなく“視聴者が見たいニュース”を見せればいいじゃん!」と思いつき、FOXテレビよろしくアメリカマンセーの愛国的内容で視聴率を爆伸びさせるあたりは、嫌韓本で儲けてる日本のメディア関係者は笑ってられないのではないか?
クライマックスには、もうこれでもかという大物俳優、著名人らが登場して畳み掛け、鑑賞者に内省というものを全くさせないままにフィニッシュブローを決める!

ネット上での評判はモーゼが海を割ったかのように真っ二つで、「品がない」とガチギレしている人もいる。まぁそれもわかる。ひどい映画だ。
けど、ここまで読んでもらったらわかるようにぼくは腹を抱えて笑わせてもらった。何も考えないなら、かなり笑えます。