✨ついに解禁!✨映画『アシュラ』の日本版ポスター‼男の色気がむせ返る野獣のような男・野獣男<ヤジュメン>全員集合!”この修羅の果ては、闇か光か。”知りたい人は公開時に是非劇場でご確認を!2017年3月4日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー! #映画アシュラ #韓国映画 pic.twitter.com/qKXA2hjU6q
— CJEJ公式 『アシュラ』3月4日公開 (@CJEJmarketing) 2016年12月13日
韓国の架空の都市アンナムを舞台に、悪徳市長とその巨悪を暴こうとする検察当局の戦いを描くノワール映画です。
主要キャストが全員地上げ屋(あと一人スタイルのいい香川真司がまぎれています)にしか見えません。画面は終始男、背広、男で埋められ、ヒリヒリするような世界観です。金と暴力、そして義兄弟などの定番は当然盛り込まれています。
主人公は市長の犬として裏で動く悪徳警官ですが、ある不始末によって検察側に尻尾をつかまれ、今度は市長の悪事の証拠を探す片棒を担がされることになる。市長は裏切れない。かといって従わないと検察に全部バラされてしまう。主人公はその葛藤の中で揺れ動くことになる。
ただ、そこには例えば「インファナルアフェア」みたいな潜入捜査のドキドキみたいな醍醐味はあんまりない。それよりも「人間力」ならぬ「悪人力」を味わう趣があります。「悪い」と書きましたけど、この映画に出てくる悪人はみんな艶っぽくてそれがいい。とくに目を見張るのが「新しき世界」での怪演が記憶に新しいファン・ジョンミンの市長。彼なんか、もうスクリーンに現れて数秒で心がもっていかれそうになりますよね。それぐらい怪しいフェロモンが出ている。
主人公は主人公で、悪に手を染めるのにはそれなりの理由があるんですよね。そのあたりのベッタベタな人情芝居も泣かせどころです。実は彼、ストーリーの最初こそ市長の犬として美味しい思いをしていたはずなんですが、映画が始まってからは市長と検察のどちらからもボコボコにされて一番損です。彼がとうとうブチギれ、全部ぶちまけてバトロワ展開にしてしまうクライマックスは圧巻。「アジョシ」みたいなスマートで鮮やかなナイフの戦闘とはまたちがう、バタバタした野蛮な戦闘は、観ていてゾクッとします。
なんやかんやあって最後に字幕である人の言葉として「しょうがねえよな」って出るんです。それがおそらく今までで一番かっこいい、泣ける「しょうがねえよな」だったと思います。ぜひともそこまで行ってみてください。