いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

賢者タイムの名称を「射精後うつ」に変えるべきたった2つの理由

男性の射精後の虚脱感をあらわす語としては、日本のネットでは「賢者タイム」という名称でおちついたところがある。
だが、この名称には重大な欠陥があることに最近気がついた。
というのも、このような記事を読んだのだ。

●その2:賢者タイムって?

「よく雑誌やネットでは『賢者タイム』というワードが使われていますが、どんな状態が賢者タイムなのか分からず、彼との行為が終わった後、すかさず『ねぇねぇ、今賢者タイム?』と興味津々に聞いていました。後で賢者タイムの仕組みを知り、賢者タイムの真っ最中にそんな質問をした自分、相当デリカシーがなくてウザかったんだろうなと反省」(24歳/派遣)

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派遣の女性を差別するわけではないが、ここには男性の性への女性のあまりにも稚拙な無理解が隠されていると思う。そしてその無理解の原因は、「賢者タイム」という名前そのものにある。
説明しよう。

1:賢者とタイムというポジティブすぎる語感がよくない

まず、この賢者タイムという語感が射精後の男性の実像をまったくとらえきれていない。
タイムといえば、ショータイムやダンスタイム、バスタイムといったように、愉快で楽しいムードを醸し出される。タイム界隈でネガティブなものといったらゼブラタイムぐらいである。
だがこれは男性の射精直後の実態とは、著しく乖離しているのだ。
それから、賢者である。賢者というと、アジア人のわれわれはドラゴンクエストのようなRPGの世界でしかお目にかかれないだろう。つまり絵空事である。そのようなフィクションをもってくるところが、いかにもおちゃらけている。親身に思ってくれていない。
それからこれも重要だが、熟語+外来語が許されるのは椎名林檎だけである。

2:そもそもぜんぜん賢くなっていない

そもそもの話、賢者タイムに賢くなる男などいないという根本的な問題もある。
たしかに、射精寸前の男は性欲で頭がおかしくなっていて、冷静さを失っているかもしれない。それは認めよう。射精によって理性を取り戻したといえる。しかしそれはマイナスだったものがプラマイゼロになっただけで、何もプラスされていないのだ。
かわりにそこにあるのは、ぬぐいがたい後悔と明日も見えない絶望感である。そのどこに「賢者」といえる明晰さがあるといえようか。



この2つの理由から、射精直後の男性の状態を「賢者タイム」と呼ぶ風潮は好ましくない。
代わりにわたしは、「射精後うつ」という名前を提案したい。「うつ」と表現すれば、良識的な女性ならきっと「賢者wwwタイムwwwwwwwww」といって笑い者にすることはないだろう。
むしろ、射精後の男性の精神的奈落を知りたい、もっと寄り添ってあげたいとさえ思うようになるかもしれない。お互いの痛みを知り、分かち合ってこそ、真の男女共同参画社会への扉が開かれるというものだ。


ちなみに、構想段階では「射精後ブルー」という案もあったが、シャセイゴブルーという語感があまりに気持ちよすぎる。そしてなにより、熟語+外来語は椎名林檎の特権である。