いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

【映画評】スター・ウォーズ/最後のジェダイ

スター・ウォーズ」正史の第8弾「最後のジェダイ」、公開2日目に観てきました。前作において地図を完成させついに伝説のジェダイ、ルークにたどり着いた少女レイ。最高にアガるシーンで幕を閉じた前作でしたが、本作はもちろん、レイとルークの交流、そして全宇宙を支配せんとするファースト・オーダーと反乱軍の戦いの続きが描かれます。


本作について、すでにいろいろな人がいろいろ言っているんですが、これまでの作品と同様に賛否両論です。でも、よくよく見ていると評価している人は「今までのスター・ウォーズと違う!サイコーだ!」と言っているのに対して、disっている人も「今までのスター・ウォーズとは違う!最悪だ!」って言っている。実はそういう両者とも「今までと違う!」という点では意見は一致しているのですね。

その「違い」についてはぜひともご自身の目で確かめて欲しいところですが、前作のときに書いたとおりぼくはあまりスター・ウォーズに思い入れがない。そんなぼくとすれば「なんだかものすごくフラストレーションのたまるスター・ウォーズだなあ」というのが正直なところです。

なにせ今作では、主人公サイドの反乱軍がやられっぱなしなのです。もともと劣勢なのはもちろんなのですが、ピンチでの対応がひたすら愚策なのですね。ジリ貧になるまで策を打てず、ますます酷い状況にハマっていく。あげく、大切な仲間たちは次々と命を落としてしまう。キャラクターの多くがなに考えてるかよくわかんないのも、むしろ「おれがハマんなかった昔のスター・ウォーズだ」という気さえしました。

起死回生の奇策も仕掛けるのですが、これが見事に失敗に終わる。通常なら、そういう失敗も「失敗と見せかけてストーリーの動因」になっていたりするもの。でも本作での作戦失敗はガチで何も生み出さない。全体でみればほとんど意味のない作戦の失敗が、かなり時間をかけて描かれるのですね。なんだったんだあれは。

一応、ファースト・オーダーだって大きな損失は負っています。かなりの大物があっさりすぎるぐらいあっさり死んでいる(実はあの死に方もアガらなかったんだよなあ…)。けれどそれ以上に反乱軍はおそらく何百、何千と味方は死んでいるわけで、映画的なカタルシスがない。

100%よかったのは、なくてもなんら問題ないルークの乳搾りのシーンぐらいですよ。

もちろん、次回作が存在することが前提のつなぎの作品と言ってしまえばそれまでですが、「今までのスター・ウォーズと違うのかもしれんが、なんともフラストレーションの溜まるスター・ウォーズだわ」というのがぼくの感想なのでした。