いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

【映画評】地獄の変異


地獄の変異 [Blu-ray]

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ストーリー

ルーマニアカルパチア山脈の奥深くで、永きに亘り封印された前人未到の巨大洞窟が発見された。そこはかつてテンプル騎士団を滅ぼした有翼の悪魔が住まうと言われる伝説の洞窟であり、やがて地質学者のニコライ博士を中心にケイブダイブの精鋭チームが結集して探検隊が編成され、早速洞窟探検に取り掛かった。一行は順調に地下深くへと進んで行くが、次第にメンバーが一人、また一人と姿を消して行き、最後には想像を絶する未知の恐怖が一同を待ち構えていた。

川口浩探検隊シリーズを想起する予告編や、それに引っ張られる形でかえってあやふやになってしまった邦題(原題は"The Cave"で文字どおり洞窟)など、日本のスタッフの気合の入りようは伝わってくるのですが、本編はなんとも地味な一品となっている。

お金がかかっているのはよく伝わります。全編ほぼ洞窟のシーンなのですが、しょぼいと感じるところはほとんどない。モンスターを始めとするCGも2006年にしてはそこまで瑕疵がない。

しかし、これが地味なのです。探検隊のメンバーが地味であれば、モンスターが地味。殺され方が記憶に残るかと思えば、レーティングを恐れてなのか、肝心な場面でカメラがブレまくってよくわからない。

一箇所だけ、印象に残りそうななにかがあるチャンスがあった。命令を破って脱出しようとしたブロンド美女が怪物に襲われるのです。炎、高所、怪物と殺されるお膳立てが整うのですが、ここでも映画は見事なほどこの自体を地味〜に収束させます。

爆発もある、炎もある、洞窟崩落もある。スケールはデカイのだけど、記憶に残るようなシーンが何一つない。そんな珍しい映画でした。