いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

三原じゅん子氏の「八紘一宇」発言 ドン引きしたのはそれ以上に……

とんだパーティーピーポーだったことも報じられた三原じゅん子参院議員であるが、参院予算委での「八紘一宇」発言が物議をかもしている。

自民党三原じゅん子参院議員(比例区・党女性局長)は16日の参院予算委員会の質問で、「ご紹介したいのが、日本が建国以来、大切にしてきた価値観、八紘一宇(はっこういちう)であります」と述べた。八紘一宇は「世界を一つの家とする」という意味で、太平洋戦争中、日本の侵略を正当化するための標語として使われていた。


http://www.asahi.com/articles/ASH3J6R68H3JUTFK00N.html


今回、気になって問題の発言が収められた動画を眺めてみた。すでにネットではさんざん議論されているが、「八紘一宇」とは旧日本軍が大東亜共栄圏の政策を推進するために使った標語であり、元々は帝国主義的なニュアンスは込められていなかったのである。戦前の日本に都合よく使われたばっかりにタブー視されたわけで、言葉自体には罪はない。
けれど、そうした言葉の運用に関して、国会という公の場で唐突に放つことについては議論の余地があるだろう。


問題の質疑は、多国籍企業の租税回避についてのものだった。周知のように、国境を超えて行き来できる企業の場合、各国が足並みをそろえないと税率に「抜け穴」ができてしまう。そうしたことを考えたとき、安倍首相が音頭をとって各国を取りまとめるべきではないかという主張において、三原氏は「八紘一宇」という言葉を出しているのである。
問題は、三原氏が言わんとしていることが「『八紘一宇』を使わなければどうしても表現できないことなのか?」あるいは「『八紘一宇』でバシッと決まる場面なのか?」ということである。
ぼくにはここが疑問で、安倍首相に租税回避問題でリーダーシップをとってほしいというただそれだけの主張において、ことに日本ではデリケートな来歴をもつ「八紘一宇」という言葉をわざわざ引っ張り出してきてまで使うことは、あまり賢明には思えないのである。


それはそれとして、今回国会の中継をちゃんとみて驚いたのは、そのプレゼン能力のなさ、内容のなさである。

https://m.youtube.com/watch?v=zExVTGqxNjs


この動画は三原氏の質疑1→麻生財務相の答弁→三原氏の質疑2→安倍首相の答弁という構成なのだが、特に三原氏と麻生氏のやり取りが酷い。

質疑に立った三原氏は早速、「八紘一宇」の意味について発表し始める。


参観日に親の前で発表する児童のように生き生きと原稿を読み上げる姿が微笑ましいが、三原氏はこう指摘する。

この八紘一宇という根本原理の中にですね、現在のグローバル資本主義の中で日本がどう立ち居振る舞うべきかというのが示されているのだと私は思えてならないんです!

こう訴えた上で、次のように麻生財務相に投げ掛ける。

麻生大臣、この考えに対していかがお考えでしょうか?


え???

こんなことを聞かれて、なんて答えればいいのだろうか。

ダウンタウンの名作漫才「クイズ番組」以来である。


https://m.youtube.com/watch?v=Haz4t_A2uQM
(3分ごろから)

松本人志 第一問です。太郎くんは、お花屋さんに花を買いに行きました。さて何でしょう?
浜田雅功 まてよ! 何でしょうってどういうことやねん!


やべーよ国会で無茶ぶりやべーよと思っていたら、すかさず麻生氏が答弁に立つ。


さすが麻生氏、無茶ぶり質問にも臆することなく、「俺の知ってる八紘一宇ウンチク」を開始である。まぁ、ここらへんは事前に質問がわたされているだろうし、秘書が必死こいて調べたかもしれないけれど。
そんなウンチクをうんたらかんたらと続けた上で、麻生氏は答弁の最後に一言、

こういった考え方をお持ちの方が、三原先生みたいな世代におられるのにちょっと正直驚いたのが実感です。


ただの感想じゃねーか!!!!


これではまるで参観日で孫の発表を聞いたおじいちゃんである。なんなんだこの不毛なやりとり。

与党議員同士のやりとりでぬるくなるのは当然としても、グダグダすぎないだろうか? 国会をじっくり見たことがないからわからないのだけれど、いつもこんな感じなのだろうか? 国会がこれほどまでにグダグダでも務まるということは、背景に強固な行政機構があるということなのかもしれないが、ここで改めて思うのは、政治家ってボロい商売だなーということ。