- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/04/21
- メディア: Blu-ray
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少女を次々監禁し、自らの描く妄想のロールプレイングを強要しては殺す、という恐ろしい男を描いた作品。
邦題にある「ピザ男」は、ピザ(を配達する)男という意味と、ネットスラングでいうピザ(=デブ)がちょうどダブルミーニングの体になっているが、リリース年からしてこれは偶然の一致か?
作り手はインタビューで、ホラーとコメディを両立させた新しい作品だといっているが、どう考えても中途半端としか言いようがなく、とくに見所のないグダグダな一本となってしまっている。低予算なのだろうと慮っても、拉致のシーンや死体遺棄のシーンなど、お前らフザケてんのかというシーンが多い。
とくに、ホッチキスとかいうFBI捜査官がガンになっている。たしかに、こいつが無能すぎることが被害者の家族らに復讐を決意させる動因にはなっているが、彼のノリがとにかくつまらない。その上、家族はその復讐相手を(しかも間違えて別人を)実際に殺害してしまうのだが、ホッチキスはそれを許してしまう。いったいお前らは何なんだ。
なるほど、この映画はアメリカの郊外の住宅街と、そこでいかにも起きそうな誘拐事件を風刺しているのだそうだが、風刺の「刺」の部分がどこにも見当たらない。そうした状況の批判になっていないのだ。これはパロディで、アメリカ郊外のパロディなどこれまで凡百の映画でされてきたことではないだろうか?