いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

【男性必読!!】「世界一さお師な男 伊達千蔵」のここがスゴい

「セックスを買う」というと、いまだに男性が主語になるケースが圧倒的に多いわけだが、女性のための市場も存在する。
本作『世界一さお師な男 伊達千蔵』は、普段は1人娘を愛してやまない優しい父親だが、仕事はフリーの出張ホスト(さお師)という男・伊達千蔵を描くマンガ。2000年から04年まで、オースーパージャンプ上で連載されていた。


2014年も残すところあと10日あまりとなり、今年もノーセックスでフィニッシュかとお嘆きの殿方もいるだろうが、今日はこの伊達千蔵からセックスについて学んでもらうため、彼のスゴさを紹介していきたい。


1.要求額がスゴい

千蔵が顧客の女性たちに要求するのは、一晩あたり30万円だ。そんな大金ありえない!? と作中の女性たちも驚きあきれるが、この額は千蔵のセックスに対する自信に裏打ちされていることは、言うまでもない。
つまり、絶対に女性を満足させられるという自信があるからこそ、要求している額なのだ(反面、ちょいちょい割引したりしてしまう気のイイところも千蔵のいいところだが)。

市井の男性は相手の女性からお金をとるワケではないが、千蔵のように「絶対満足させる」という気概をもってことに望んでほしいものである。

2.セックスがスゴい

そして2番目のすごさはいわずもがな、セックスがすごいということである。本作は一話完結もので、毎回一人か二人のゲストキャラが顧客として登場するのだが、彼女らはものの見事に千蔵によって絶頂へと誘われてしまう。千蔵のセックスはいわば絶対的な最終兵器で、水戸黄門でいうところの印籠のようなものなのだ。

千蔵とのセックスによって、彼女らの人生は(よくも悪くも)変わる。んなわけが現実であるかいと思われる殿方もおられようが、男性に比べて女性の性体験というのは千差万別だ。よいセックスの経験がある女性がセックスに肯定的だが、その反対の例も多い。
しかも、その多くは相手の男性に左右されるのが現状である。
別に肩肘張らなくてもよいが、一つ一つの性交経験が、女性のセックス観に影響を与えることは、肝に命じておこう。

3.名言がスゴい

セックス中は言葉少なでことに没頭する千蔵だが、その端々から飛び出す名言の重みも、ただのホストではない。
ここではその例をいくつか列挙しておこう。



「たいへんありがたいお誘いですけど 私のチンコは世界中の女性のモノですから」
(専属にならないかと顧客に打診されて)



「私はこの世にブスなどというものは存在しないと思っています」



「今 私が考えているのは あなたが 最高に 気持ちよくなって ほしい という事だけ あなたも同じですよね」
(相手のナースはこの一言で改心し、患者に誠心誠意尽くすことになる)



「SEXはライブですから 単純なピストン運動だけでも 深さ 角度 ストロークの長さ 動く速さ リズム 強さ 時間の長さ すべての変化をつけると無限の組み合わせができる 同じSEXは二度とない」
(三日三晩で契約した女性に全然飽きないと言われて)


4.顧客をえり好みしないのがスゴい

女性を必ず絶頂にいざなう千蔵だが、彼自身がおっきしないという描写は一度もないし、彼自身は絶対に、美醜や年齢によって顧客をえり好みしない。ブスからババアまでどんな相手でも受けて立つという、ストロングスタイルである。
ではここで、彼が作中で臨んでいるバリエーション豊富なセックスの中から、名勝負選を紹介しておこう。


VS.女悪徳業者戦(6巻収録)

同居人の知花(千蔵との肉体関係はない)が、健康食品の悪徳業者にダマされて大金を奪われてしまった。相手のセールスレディは千蔵によるクーリングオフの申し出を拒否。ここで彼は得意のセックス稼業を発動し、「今なら特別一名様限り 一時間無料でサービス」の逆セールストークを展開し、相手を罠にハメる……。


VS.世界の大泥棒戦(4巻収録)

国際指名手配を受ける女泥棒・スパイダー。日本で一仕事を終え、彼女が呼んだのは伊達千蔵。ジャパニーズジゴロに濡れ衣を着せ、国外逃亡を謀ろうとする彼女に、千蔵は睡眠薬を盛られてしまう。眠気と闘いながらのプレイの最中にも警察の追っ手は迫り、彼は大ピンチに……。



千蔵ほどのセックススキルを持つと、相手はこの世の人間とは限らないのだ。

VS.幽霊戦(3巻収録) 

娘と知花の3人で夏休みで海に来ていた千蔵は、かつての命の恩人で民宿の娘・波江と再会する。波江の要求に応じ、彼女の民宿で毎晩仕事をする千蔵だったが、次第に痩せこけていく。実は波江は13年前の民宿の火災で亡くなっていたのだ。
波江があの世に帰るという最後の晩、千蔵は一緒に行くことは拒否するも、セックスはいつもどおりきっちり完遂。波江を絶頂に導き、成仏させてあげるのだった。


VS.宇宙人戦(5巻収録)

新進気鋭のプロ囲碁棋士・美由の正体は、地球の乗っ取りを企む宇宙人。宇宙船に一時帰還する前、囲碁をあっさり辞めた彼女が興味本位で呼んだのは伊達千蔵。セックスを「原始的な事」だと見下す美由だが、千蔵のテクニックであっさり陥落。宇宙人は嘘だと白状するかと思いきや、千蔵が翌朝目覚めるとそこには……。


全7巻の中でも屈指の謎回。何が書きたかったか本当にわからない。締め切りに追いつめれて一次的に頭が混乱していたのかもしれないし、あるいは著者自身がアブダクションされたのかもしれない。


……



このマンガで好感が持てるのは、途中から主人公のライバルが登場したり、天下一さお師大会への推薦状が届いたり、生き別れになっていた弟がちんこを魔改造された敵キャラとして襲い掛かってきたりとか、そういう延命手段がとられないことだ。
完結する7巻まで、愚直というほどに1話完結のスタイルを貫きつづける。それだけに、最後もびっくりするぐらいあっさり。


男性はこれを読み、伊達千蔵に数センチ、数ミリでも近づきたいと思うべきであるし、女性はこれを読み、自分の彼氏がいかに伊達的か伊達的でないかどうかを厳格にチェックしてみるべきだろう。