いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

下手なSFみたいになってきた……

 近畿大大阪府東大阪市)に通う4年生の男子学生がアルバイト先の飲食店で、自分の顔をキャベツで覆うなどの悪ふざけをし、撮影された写真を短文投稿サイト「ツイッター」に投稿していたことが11日、大学関係者への取材で分かった。

 大学は男子学生に注意した上で、店に謝罪するよう指導した。ツイッターのアカウントは既に消去されている。男子学生の勤務先は大手居酒屋チェーン店とみられ、東京の運営会社も既に調査を始めている。

(後略)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130911/wlf13091112230011-n1.htm

ここ数日、全国紙のウェブ版もこの手の騒動を追い始めていて、しかも彼らはネットメディアよりきっちり取材しているから、よけいこの騒動の「異常さ」が際立つ。学生が悪ふざけをしていたのが「大学関係者への取材で分かった」だってさ。ふーん。
通報した側、大学側、企業側、そしてそれを記事としてとりあげる側も、もはやルーティン化してて麻痺しているようにみえるが、率直に言ってこの程度のことをこんな大事にするのは狂気の沙汰だろう。


というと、いやいや、こんな画像を撮影して投稿する方が悪いのだと「正論」を投げかけてくる輩が出てくる。そうだ。この学生に落ち度がなかったわけではない。サボってないで仕事しろってんだ、まったく!
でもね、それをこうして通報して、問題化して、結果的にこの「狂気の沙汰」を作り上げている時点で、通報している側ももはやまともじゃない。


悲しくなってくるのは、この騒動の登場人物に「いい人」が1人もいないことだ。大学、企業、報道の側は、割り振られた役柄を演じているだけだ。謝罪にしても、心から申し訳なく思っているのか疑わしい。内心馬鹿馬鹿しいとは思っていても、穏便にすませたいと右に習えしてるだけじゃないだろうか。
通報者の中にも世直しを考える「正義の人」がいるかもしれない、だって? んなアホな話はないだろう。この騒動を通じて世の中は1ミクロンもいい方向に向かってない。彼らは、落ち度のある者を見つけてキャンプファイヤーしたいだけなのだ。


ほんとね、三流SFみたいな様相を呈してきましたよ。
日本はどうもおもてなしの国らしいですから、従業員に過度な厳しさを求めるのかもしれません。でもね、この光景をみて外国人はオー!ワンダホーナオモテナシネ!と喜ぶでしょうかね。
オー!クレージーネットピーポー!と唖然とされるのが関の山じゃないでしょうか。