いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

ネットの風向きを完全に見誤った文春

http://news.livedoor.com/article/detail/7830830/

週刊文春といえば、近年はAKBの天敵として猛威を振るい、ネット民(特にAKBアンチ)の溜飲を下げていたわけですが、今回に関していえば、ネットの風向きを致命的に見誤ってるなぁーと思ったわけです。

だって、ほとんどだれも安藤美姫の出産に異議をとなえていないわけです。あくまでぼくの観測範囲でしかないですが、彼女を批判して炎上しているアカウントどころか、明確に批判しているアカウントすら目にしない。
イケハヤ師がすでに書いていますが、ドライにいってしまえば安藤美姫が出産することなど、「どうでもいい」ことなんですよ。ぼくらが支持する支持しないの問題じゃない。完全なる個人の問題です。


週刊誌の炎上というと、橋下大阪市長の出自について書き立てた週刊朝日の記事が、差別だとして盛大に燃え上がったことが記憶に新しいです。
朝日の場合は特集記事として直接的に書いたわけです。裏を返せばそこにはまだ、反論されてもいい、反論には受けて立とうという気構えがかろうじて見える(主張の成否はともかくとして)。
一方今回の文春に関していえば、アンケートという遠回しな方法をとっているわけです。ここが朝日と比べてヒジョーにイヤらしくて、姑息。
安藤を直接批判するのでなく、あたかも世論が真っ二つに別れているかのようなにアンケートを通して表現するところに、アジェンダセッティング(議題設定)そのものに悪意があるわけですよ。


もっとも、この安藤美姫の妊娠と出産に関しては、「なんか言いたいけど何を言えばいいかわからん」とモヤモヤしてる層が、けっこう占めてると思うんですよ。文春はその「潜在的な需要」を果敢にも掘り下げようとしたと思います。その意気は認めたいところですが、今回はその掘り下げ方が決定的に間違ってましたよね。


繰り返しますが、これに支持も不支持もないわけです。フィギュアスケートの元世界王者ですから、おそらくは経済的にも安定していて、また周囲には支援を買ってでてくれる人もたくさんいるでしょう。そんな安藤美姫が、シングルマザーとして生きていくことを決断したんだから、それはそれでいいんじゃないでしょうか。
結果どうなるかはそのときの判断で、今はスタートラインに立ったに過ぎないですよね。


もしも、経済的、環境的な障害を取り払ったさきでも批判があったとしたら、おそらくそれはむき出しになったシングルマザーへの偏見ですよね。

夫はほしくない(経済的に自立しているから)けど子供は欲しいという女性の声を聞くことがあります。けれど、シングルマザーで生きていくことについては、それをよしとしない偏見が、日本では未だに根強いわけです。
彼女に過剰な役割を背負わせる気はないですが、これを機会に「シングルマザーを生きる」という選択をした人が煩わされている何かが軽減すればいいんじゃないでしょうか。