おう!パルデンだ!!
解散したぜ。ラヴドライブをな。芸人も辞めるな。
これからは漫才に注いでいた力を、家族に注ぐぜ。
(中略)
これが現実だよ。いつか売れると信じてたけどな。
「続けてればいつか良い事がある」なんて言うけど、それは結果を出した人の言葉だな。
結果を出せなかった人はきっと「続けてても意味ないよ」なんて事を言ってたんだろうけど、僕の耳には入って来なかったな。
自分の都合の良い事しか聞かないし、信じないもんな。
何時間もかけてネタ作りをして、何時間もかけてネタ合わせして、本番の5分間ダダスベる。
16年間こんな事が何度も何度もあったな。
ってゆうか、なまら愚痴っぽくなってるな(笑)
もう辞める奴が何熱くなってんだよな。
(後略)
一昨日このブログを紹介したまとめサイトを読んで。
そりゃテレビで売れているお笑い芸人の影には、何百何千もの売れない芸人がいるのは予想していたけど、その「何百何千」のひとつがこのように妻があり子がありという一人の人間として可視化されると、やはりぐっとくるものがある(中略した部分も、生活感がにじみ出ていて結構好きだ)。
こういう人たちこそ、ブログをやるべし、と思うわけだ。
ウケなくて、売れなくて、テレビに出れなくて、そういうルサンチマンのたまっていそうな芸人の生の声こそ、ブログメディアをとおして発信されるべきじゃないのか?
マスメディアに映るのは、圧倒的に成功事例だけだ。
これは考えてみれば当たり前のことだ。テレビタレントにとっては、テレビに出ることが成功のひとつの大きな指標なのだから、テレビに出ている芸人は全員成功者に決まってる。テレビに出ないなら、一部のお笑いマニア以外の人はほとんど目にすることができなくなる。
そうなると畢竟、テレビの舞台で愉快にはしゃぐ芸人たちが氷山の一角で、そんな彼らも数多のコンビの夢が死屍累々となってできた道を歩んできたのだということに、テレビが好きでお笑いが好きでという子どもが、気づきにくい構造になっている。
先ごろ、映画評論家の町山智浩氏がアメリカの歪んだスポーツ界について書いたエッセイ集『アメリカは今日もステロイドを打つ』の文庫版が出た。これを読むとどうやら海の向こうのスポーツ界にも、すこし似た問題が隠れているみたいだ。
アメリカは今日もステロイドを打つ USAスポーツ狂騒曲 (集英社文庫)
- 作者: 町山智浩
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この発言は、彼がスポーツ業界でスポットライトの当たるほんの一部の成功者と、その他の多くの落伍者を見てきた経験からくるものなのだろう。
今現在、お笑い芸人のブログはどうかというと、皮肉なことにテレビをとおしての知名度と相関関係になっていて、売れるほどブログが読まれる状況になっている。逆に言うと、売れてないお笑い芸人のブログがバズることはまずないわけだ。