いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

ちょっ、ちょい初田っ!


最近あまりにもテレビの中のWBCの熱狂と、僕自身の冷め方の温度差がハンパじゃないので、怖くてテレビもつけにくい状況なのだが、今日出かける前につけていたテレビは、偶然にもそのWBC勝戦、日本対韓国が始まる直前の状況を映していた。


ベンチ裏リポーターのTBS初田アナが伝えるには、試合前に日本代表が円陣を組んだなかで話されたのは、迎え撃つ韓国をどのように打ち負かすか、その技術論などこみ入った話ではなかったという。イチロー「しまっていこう!」、その一言だけだったらしいのだ。それはちょっとしたことなのだけど、不覚にも僕はいいなと思ってしまった。


なにかいいではないか。成長に合わせまだぶかぶかのユニフォームを着せられたチビすけの少年野球も、目指すは甲子園という日に焼けた高校球児の野球も、メタボの疑いアリなぷっくりお腹のお父さんの草野球も、そして世界一を賭けての世紀の一戦に望む日本代表の野球だろうと、そこに分け隔てはない。やっぱり日本の野球は、ナインの結束を高める「しまっていこう!」がないと始まらないし、「しまっていこう!」それだけで日本の野球は始まるのだ。なんか、あだち充野球マンガの最後の試合の前に描きそうな情景ではないか。
日本野球にだけある魔法の合い言葉、「しまっていこう!」。イチローは不振だろうと、ちょっとばかし言うことが鼻についていようと、やっぱり決めるときは決める。絵になることを言う。


そんな想像を膨らませていた僕に、すかさず実況アナが「訂正です」と水を差す。
「えー、イチローは『世界一行くぞ』、と言ったそうです」。

・・・やっぱりそこは「世界一行くぞ」でしたか。そこは「しまっていこう!」だけじゃ、さすがにしまらないですもんね。もしかして、ほんとはもう少しこみ入った話もしたのだろうか。いや、それでももちろんいいんだけどね。いいんだけどそこはやっぱり「『しまっていこう!』でした」のままで、よかったんじゃないかな。

初田アナ、細かすぎー。