いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

ものすごいことなのは重々承知ですが


NHKスペシャル


先月、10年ぶりに2人の日本人宇宙飛行士の候補者が誕生したことが話題となりニュースになった。この番組は、過去最多の963人の応募があった選抜試験の、その最終試験まで残った一〇名を追ったドキュメンタリー。


とにかく過酷な試練の連続なのだが、最終的にはニュースで報じられたとおり二名の男性が選ばれた。
感動的なのは、その合否が通知された後のこと。今まで、苦楽をともにしてきた一〇名の仲間たちが、一室に集まって互いの健闘を涙ながらにをたたえ合うのだ。自身は落ちて、宇宙には行けないにもかかわらず、一〇人全員分の寄せ書きを作ってきた人さえいた。そこに、宇宙に行ける者、行けない者の差違はない。皆三〇代ながらも、まるで十代のころのように熱く抱き合っていた。青春だ。


そんな感動的なシーンで僕自身も少なからずの感動をしていたのだが、それと同時にそこで不埒な考えも浮かんでしまった。もしこのドキュメンタリーの映像が、五〇年、いや一〇〇年後まで残っていたとしよう。そのときに今のNHKアーカイブスみたいなのがあったとして、それでそのころの子供たちは、この戦いの記録をどのような視線で見るのだろう?

もしかして「え?たかが宇宙に行くだけで、昔の人ってこんだけ苦労してたの?うわっ、泣いてるし。ありえねー、そんなたいそうなことじゃねーし!!」とか思われたりして。でも科学の進歩って、バカになんないからなぁ・・・荒唐無稽な話でもないと思う。NHKアーカイブスで、たかが文化住宅に住むことに幸福感を抱いていた若き日の団塊の世代に僕が違和感を持つそれと同じように、「22世紀世代」には「宇宙飛行士の選抜試験」って言葉自体、違和感のあるものになってるのかもしれない。少々SFチックな話だが。