いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

K-1MAX


今年のK-1MAXは、魔裟斗が五年ぶりに優勝した。
いや〜、それにしても佐藤嘉洋、キシェンコ、両方からダウン取られたけど、そのあとの巻き返しがすごかったね。まるでダウンを奪った方のようなラッシュのかけぶり。ダウン取られる前も十分エンジンかかってたみたいだけど、さらにギアチェンジしたみたいに見える。
裏を返せばそれは、本当に「やべぇっ!」と魔裟斗が焦ったこと、そして彼に自分が日本代表だという自負があるということの現れなんだろうけども。


今回魔裟斗が優勝できた、その要因はいったいなんだったのだろうか。


不正判定?   ノンノン。


確かに各試合でダウンは取られたけど、その後の盛り返しを考慮に入れると、あの判定は妥当の範囲内である。2ちゃんでは騒がれてたけど、ダウン取られても3R制なら盛り返せる可能性は十分残されている。


では、彼の血のにじむようなトレーニング?そしてそれによって培われたコンディション? ん〜、それもあるけどもどうなんだろ?

あの〜、僕が思うに魔裟斗の煽り映像を視てっと、毎年同じように血のにじむような努力しているという印象がつけられて、はっきりいって去年と一緒じゃんって思ってしまうのである。


それよか、MAXのシステム自体が変化したことに着目すべきでしょ。つまり、決勝大会が準決勝からになったってこと。
はっきりいって心情的には佐藤嘉洋や他の外国人より魔娑斗寄りで、ついつい本音をこぼしてしまうサダハルンバこと谷川さんが今日の解説席で言ったことの中で、唯一と合ってることとしてたら魔娑斗のファイトスタイルが「肉を切らして骨を断つ」というスタイルだということ(逆に言えばサワーとかプアって、そういうダメージのマネジメントがめちゃめちゃ上手いんだろうけど)。

もちろん視てて楽しいし、魔裟斗はそれでいいんだけれど、いかんせんそのスタイルで一日三試合はきつすぎる。

振り返ってみると、近年魔裟斗が敗れた試合って、その対峙した相手そのものに完敗したってよりも、もうすでに前の試合で消耗しきったが故に負けたってケースが多い。というかほとんどそうだ。去年と一昨年は、プアとコヒに準々決勝で足を効かされたことが、その後の試合を大きく左右したといっても過言ではない。

そして魔裟斗の特筆すべき点は、2003年にクラウスと引き分けて以来、一日1試合だけだと必ず勝っているということ。

そうなると、「強いって何?」ということにもなってくる。
ワンマッチの実力だとはっきり言って、魔裟斗、プア、サワー、クラウス、佐藤あたりって、今誰と誰が当たったって結果がわかる試合なんてない。
それぐらい拮抗してるのだけど、近年はプアとサワーがタイトルを独占してきて、そこの差っていうのは前述した「ダメージのマネジメント」、おそらくそれだけなのである。

「ワンマッチの帝王」という言葉はあるけれども、古来の果たし合いは一対一で、「その次」なんて考えず、ただ目の前の的に一点集中していたはずなのである。するとむしろ「ワンマッチの帝王」を決めることが、格闘技の本義のような気もしてくるのである。

谷川さん、そろそろ中量級も、タイトル制どうっすかね?