映画
毎年恒例のシネマランキング。今年からは「いいんちょ映画祭」と改称して開催したい。 というのも理由は簡単である。順位付けの徒労感が凄まじいのだ。 ぶっちゃけ、10位と9位、8位のちがい、なによ? という話である。 そんな順位、昨日選んでいたら変わっ…
シリーズ50周年を飾り、23年ぶりに製作された『男はつらいよ おかえり 寅さん』は、旧来のファンが同窓会のようなムードが漂う、素敵な感謝祭となっている。 今よりはるか以前、本作の企画を聞いたとき、たしか、現実に思い悩む満男(吉岡秀隆)が、長い間帰…
ケン・ローチ監督については前作『わたしは、ダニエル・ブレイク』が、かなり精神的にまいるような内容でオススメだ。今作も身構えて観に行ったが、期待通りというのか予想通りというのか、かなりヘビーな一作であった。 わたしは、ダニエル・ブレイク (字幕…
個人的トラウマ映画『クレイマー、クレイマー』 ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープが夫婦役で共演した『クレイマー、クレイマー』という映画がある。いや、元夫婦と書くのが正しいか。 働きづめの夫テッド(ダスティン)が、子育てなど家のことを任…
「PR」をつけずにファイア・フェスティバルを告知するセレブのインスタ一例 ディズニー映画『アナと雪の女王2』をめぐり、複数の漫画家がSNS上に感想の漫画(主に褒めている)を同時間帯に一斉に投稿し、「これはありのままじゃないんじゃないか?」と、ここ…
昨日、スマホで見ながら思わず「アホか!」と、声を上げてしまったニュースがあった。 www.moneypost.jp 「なぜかと聞かれると『なんとなくスマホが気になるから』というのが正直なところですね……。映画って2時間じっとしているのが結構耐えられない。そんな…
「巻き戻し」という言葉が、若者に通じないという話題がしばしば浮上する。今や完全に「旧メディア」の烙印を押されてしまい、ぼくも引っ越しの際についにデッキを処分してしまったVHSだが、未だに根強いファンが存在する。 本作『VHSテープを巻き戻せ!』は…
『ターミネーター:ニュー・フェイト』。言わずと知れた超大作シリーズの続編で、今回、宣伝でも「正当な続編」と銘打たれたように、主役ではないものの、アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトンが再登場するのが目玉の一つだ。 めちゃくちゃ…
おもしろいサスペンス映画を募るまとめサイトで出会った本作『疑惑』。偶然アマゾンプライム・ビデオに入っているので観たが、当たりだった。 桃井かおりが演じる、性悪なホステス球磨子が大暴れする映画だ。 球磨子は、富山のお人好しなお金持ちの再婚相手…
ビューティフル・ボーイ (字幕版) 発売日: 2019/08/14 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る マーシーこと田代まさしがまたも逮捕された。しみけんとこの人は本当にもう…という感じだが、SNS上にも「信じていたのに…」「またか…」という失望や…
インド映画というと「ド派手な装飾にミュージカル!」というイメージで、近年では『バーフバリ』シリーズが日本でもヒットしたが、本作『ロボット2.0』は、ロボットが活躍するバリバリVFXのバリバリSFである。 しかし、「ああ、インド人がハリウッド映画パク…
映画『空の青さを知る人よ』予告【10月11日(金)公開】 公開中の『空の青さを知る人よ』というアニメ映画を観た。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』で知られる製作陣=超平和バスターズによる最新映画である。 主人公は、秩父の山奥に暮らすベー…
www.instagram.com あまりにも理不尽な目にあい、怒りに震えたとき、悲しみにくれたとき、ふと一瞬我に返る。自分がこれだけ激情の嵐に飲み込まれているにも関わらず、外界はいたって平穏だ。これは、自分が狂っているのか? 社会が狂っているのか? いや、…
◾️ 「シャロン・テート事件」だけの160分ではない クエンティン・タランティーノ監督の最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が公開されてほぼ3週間が経つ。 1969年のハリウッドを舞台とする本作では、実際に起きた「シャロン・テート事件…
何年か前に、アメリカで「イケメンすぎる凶悪犯」というのが話題になった。その顔を見たことがあるが、なるほど確かにイケメンである。このように美という主観と善悪の価値観は、残酷なまでにすれ違ってでも存在し得る。本作『永遠に僕のもの』は、かつて10…
なぜかこの人には頭が上がらない。なぜかこの人には上手に出れてしまうという「主従関係」は、誰しもあるだろう。イタリアの映画『ドッグマン』は、その主従関係が行った先にある取り返しのつかない凶行を描く。 物語は冒頭、牙を剥く猛犬を、ある男が手なづ…
公開早々に「『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』より酷い!」というなかなか強烈な評が出回ってしまったが、公開前にムビチケを買ってしまっていたので、仕方なく観に行って来た。 以下、あくまでもゲーム版未経験のぼくによる感想。 ヒロインの永野芽郁…
来年公開予定の『007』シリーズ最新作『Bond 25(仮題)』で、コードネーム・007のエージェントをイギリス出身の黒人女優ラシャーナ・リンチが演じる、と報じられて物議を醸している。まだ正式なリリースではなく噂レベルでしかないが、日本ではそれでも衝撃…
我が家には「除雪車が出てくる映画はだいたい名作」という家訓があるが、今回もその正しさが証明された。今回オススメしたいのは、現在公開中のリーアム・ニーソン最新作『スノー・ロワイヤル』だ。 この映画、どこかが変だ 話はいきなり飛ぶのだが、ジャウ…
ビッグショット・ダディ メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る もう1週間が経とうとしているが、南海キャンディーズ山里と女優の蒼井優が結婚したことは衝撃的だった。 SNS上が驚きと祝福コメントであふれかえったが、その一部に違和感を覚える…
行きつけのとんかつ屋さんなら特上ロース定食が1回注文できる。大好きな松屋のネギ塩豚丼ならば3回頼んでおつりがくる。Netflixなら2ヵ月分映画・ドラマが見放題だ。 ぼくにとって、映画館で1作観るために支払う「1800円」はそういう金額である。4DXなら3000…
ひっそりとサボっておりました毎年恒例映画ランキング。もはや遅すぎるということで今回は平成30〜31年ランキングとして発表します。 去年は劇場で90本、今年は4月末までで23本観ました。特に昨年は、一昨年が64本だったのでずいぶん増えましたが、これは上…
奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール DVD 通常版 出版社/メーカー: 東宝 発売日: 2018/03/14 メディア: DVD この商品を含むブログ (5件) を見る 映画版の『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(実は原作には「と…
www.instagram.com ロッキー・バルボアの盟友アポロの息子アドニス・クリードを主人公に迎えたボクシング映画第2弾、『クリード 炎の宿敵』。 念願の世界チャンピオンとなったアドニス(マイケル・B・ジョーダン)の前に、父アポロの宿敵イワン・ドラコ(ド…
怖え…(観た後なので今もビビっている) www.youtube.com 11月公開なのにずっと観に行けていけてなかった塚本晋也監督の初の時代劇『斬、』、見てきた。凄まじかった。 クレジットは「池松壮亮」がトップに来て、間違いなく彼が演じる杢之進(もくのしん)が…
独善的な悪役って良いですよね。 世界を制服したるんや! とか、人類を破滅させたるんや! とか、人の迷惑を目的とする単純なバカより、「世界をより良くするために仕方ないんだ!」と悪を断交する悪役は、観ていて「お前はどこで間違ってしまったんや…!!」…
突然であるが、ぼくの目標とする人物は黒柳徹子である。最近決まった。 なぜかというのを説明する前に、父について語らなければならない。 先週の13日で父が死んで18年になる。 18年も経っているので特にこれといった感慨はなく、今回も例年のごとく母のLINE…
木梨憲武、佐藤健主演のSF映画『いぬやしき』を観た。 www.youtube.com iincho.hatenablog.com 原作1巻のレビューはこちら↑ 原作マンガのときから、いい意味で実写化への色気を感じたのだけど、まさか犬屋敷、温水さんでも笹野さんでもなく、ノリさんで来る…
www.youtube.com 日本で一番悪い奴ら 発売日: 2017/01/19 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログ (1件) を見る 白くて汚れのないものほど、肥だめに突き落としてみたくなるのは、ぼくだけの倒錯した性癖だろうか? 「凶悪」の白石和彌監督による「日…
www.youtube.com ディズニー・ピクサー最新作の「リメンバー・ミー」は、ラテンアメリカの「死者の日」の風習を題材にしたファンタジー映画である。 靴職人の家系に生まれた少年ミゲルには、音楽に対する並々ならぬ情熱があった。 ところが、彼の家族には音…