いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

2018-01-01から1年間の記事一覧

#恋愛マニュアル の功罪

こないだヒカリエでランチしたときに話したことなんですが(こういう書き出しの恋愛ブロガーに生まれたかった)。 そこで男女の会食の際の支払いが話題になった。 1円単位で割り勘にする男ってダサいよねーとか、でもこれって結局個人の感じ方とか時と場合に…

【映画評】「リメンバー・ミー」、めちゃくちゃ怖い映画だった

www.youtube.com ディズニー・ピクサー最新作の「リメンバー・ミー」は、ラテンアメリカの「死者の日」の風習を題材にしたファンタジー映画である。 靴職人の家系に生まれた少年ミゲルには、音楽に対する並々ならぬ情熱があった。 ところが、彼の家族には音…

【映画評】殺された兵士はどうやって親元に戻る? 映画「テイキング・チャンス」はもっと観られるべき

www.youtube.com www.amazon.co.jp 「お、ケビン・ベーコンが出てんじゃん。80分弱か、ちょうどいい時間だな」みたいな軽い気持ちで開いたAmazonプライムビデオでしたが、この映画を観るにはちょっと迂闊すぎました。 本作は記事のタイトル通り、戦地で殺さ…

【映画評】小さくなったって人生の辛みは変わらない!「ダウンサイズ」

www.youtube.com 映画『ダウンサイズ』公式サイトより。 アレクサンダー・ペイン監督の最新作「ダウンサイズ」は、人間を十数センチ台に小さくする「ダウンサイジング」が可能になった未来を舞台にしたサイエンスフィクションだ。 北欧で「ダウンサイジング…

【映画評】戦争映画なのに主人公は壁に張り付いてしゃべりっぱなし「ザ・ウォール」

www.youtube.com ときはイラク戦争の末期、アメリカ軍のスナイパーのアイザックは、応援要請を受けて砂漠地帯にある石油パイプライン建設現場に同僚のマシューズと駆け付けた。 ところが、現場には複数の不自然な状態の死体が転がるのみ。 そのとき、風を切…

とんねるず×ダウンタウン×爆笑問題 夢の共演が実現したのは「いいとも!」の保守性が一因?

1日深夜の「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」にゲスト出演したとんねるず・石橋貴明が、リスナーからの質問に答える形で「笑っていいとも! グランドフィナーレ 感謝の超特大号」について話していました。今さら説明するまでもないですが、…

【映画評】「運命」はある日突然やってくる 「15時17分、パリ行き」

www.youtube.com 公式tumblerより。 クリント・イーストウッド監督の最新作「15時17分、パリ行き」は、2015年にアムステルダム発パリ行きの列車の中で起きた無差別テロを題材にした一作です。「硫黄島の手紙」以降、特に実話ものが多くなったイーストウッド…

【書評】理想的なルームシェア像に隠されたホラーすぎる真相とは……吉田修一「パレード」が快作すぎる

ひょんなことから同居することになった四人の若者。大学生の良介、ニートの琴美、フリーターの未来に会社員の直樹。恋愛関係でないし、親友でもない4人は奇妙なバランスを取りながらルームシェアしている状態だったが、また一人若者が紛れ込んできた。一方そ…

【映画評】リーアム・ニーソンがホワイトハウスに挑む 拳ではなく情報で「ザ・シークレットマン」

www.youtube.com リーアム・ニーソンがFBI副長官マーク・フェルトを演じる「ザ・シークレットマン」は、米国史上最大の政治スキャンダル、ウォーターゲート事件の内幕を描く硬質なポリティカルサスペンスだ。 大統領の陰謀 [Blu-ray] 出版社/メーカー: ワー…

【祝ブログ10周年】いいんちょさんからあなたの人生に重大なお知らせ

はてなダイアリーからはてなブログにお引越ししたよー。読者登録よろしくねー。 ありゃあ

【映画評】リアルな政治状況をエンタテイメントに昇華した快作「コンフィデンシャル/共助」

公式サイトより。いやはや、こんなタイミングですごい映画が公開されたものだ。本作は、北朝鮮の刑事と韓国の刑事がタッグを組んで繰り広げるド派手なバディムービーだ。 もちろんこれまでにも、現実の複雑な朝鮮半島情勢を背景にした映画は数あったが、本作…

【映画評】今、全力の自己肯定が必要なあなたへ 「グレイテスト・ショーマン」

ヒュー・ジャックマンが伝説的なサーカスの興行師、P・T・バーナムに扮する映画「グレイテスト・ショーマン」は、観る者が自身の人生を全肯定されるかのような解放感と高揚に満ちた映画です。ミュージカルなので当然ですが、なんといっても楽曲がイイ。音楽…

【書評】有吉の眉毛からミスチル桜井の不倫まで射程に入れたJ-POP批評「考えるヒット」

本書は、70年代から80年代にかけて伝説的なコラム「THE 歌謡曲」を連載していたミュージシャンにして音楽批評家の近田春夫が、その真骨頂である歌謡曲批評にしばらくぶりに帰ってきた一作。週刊文春誌上で97年のヒットチャートから毎週2枚をピックアップ…

【映画評】戦争をめぐる皮肉めいた寓話「ロープ/戦場の生命線」

ベニチオ・デル・トロ、ティム・ロビンスらが出演する「ロープ/戦場の生命線」は、ドライなユーモアにあふれる反戦映画です。舞台は95年のバルカン半島のある国。国連の管理下において紛争はかろうじて停戦中ですが、まだ周囲には地雷が埋まっている予断を…

【書評】ホーンテッドマンションのイメージの起源とは? 「『幽霊屋敷』の文化史」

東京ディズニーリゾートには評者も何度か行ったことあるが、その中でも「ランド」内にある「ホーンテッドマンション」は、そのおどろおどろしい雰囲気において園内でひときわ異彩を放っている。のちに「シー」にも「タワー・オブ・テラー」が登場するが、両…

【書評】ただの「フェミおばさん」ではありません 男女ともにぶった斬るエッセイ集「あほらし屋の鐘が鳴る」

文芸評論家、齋藤美奈子のエッセイ集、『あほらし屋の鐘が鳴る』の文庫化。前半「おじさんマインド研究」と後半「女性誌探訪」によって構成されている。前者は雑誌『pink』誌上での連載、後者が雑誌『uno!』誌上での連載を再構成したものだ。 あほらし屋の鐘…

【書評】解放感に満ちた未来予想図 あなたはどう読む?「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」

すでに意識高い系界隈を中心に大いに盛り上がっており、遅すぎるぐらいだけれど読んでみた。 本書は時間を売買するという奇想天外なアイデアの「タイムバンク」を運営するメタップス社長、佐藤航陽氏による「お金」についての本。近年話題になっている、フィ…

【書評】イッて失神した女性だけの体験談集 データハウスが放つ奇書「SEX失神マニュアル」

この本はすごい。なにせセックスやオナニーで失神した女性の体験談だけを集めた本なのだ。セックスで失神である。どうだこの中学生並みの想像力。しかもそれを大の大人が一冊の本にしたのである。本書は、辰見拓郎というなんともいえないセンスのペンネーム…

【書評】大作家を"病歴"からみる異色の評伝「文豪はみんな、うつ」

日本近代文学史というのは、とにかく「変人」に彩られている。小説という空想世界の設計者たちだ。当然、ペンを握っていないときでも、やたらスケールのデカいエピソードや、とある対象に対しての偏執なまでの執着や嗜癖など、話題には事欠かない。当然、精…

【書評】構造主義の第一人者の血湧き肉躍る若き日の肖像「闘うレヴィ=ストロース」

本書は、09年に亡くなったフランスの文化人類学の大家で、構造主義の第一人者のクロード・レヴィ=ストロースについての新書である。彼の訳本も手掛けた著者が、主著だけでなく膨大な歴史資料を基にして書いている。闘うレヴィ=ストロース (平凡社新書)作者:…

【書評】障害者界の淫獣かく語りき ホーキング青山「お笑い! バリアフリー・セックス」

お笑いとエロにはある共通点がある。それは「障害者については語るまじ」という不文律だ。 障害者は笑いやエロとは無縁の、純粋無垢な人たちなのだと思われがちだ。 だがそれは、健常者社会からの一方的な押しつけにすぎないのではないか? 本書はおそらく日…

【書評】水道橋博士の偏執的な情熱がまぶしい「藝人春秋2」

藝人春秋2 上 ハカセより愛をこめて作者: 水道橋博士出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/11/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る藝人春秋2 下 死ぬのは奴らだ作者: 水道橋博士出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/11/30メディア: 単…

【映画評】そこにいるのに“いない”夫とともに…夫婦なら身につまされる「ロング、ロングバケーション」

公式サイトより。ヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドが夫婦を演じる映画「ロング・ロングバケーション」は、老夫婦が繰り出す破天荒なロードムービーです。ある日ウィルが訪れた実家に、結婚50年を数える母親エラと父親ジョンがいない。ガレージにある…

テレビのゴールデンタイムで#MeToo 案件⁉ 未然に防いだテレ東スタッフがGJ

いつも楽しみに見ているテレビ東京の「家、ついて行ってイイですか?」ですが、24日放送回を見た一部視聴者がざわついています。 「家つい」取材中に酔いつぶれてしまった20歳の女性 この日、北九州市の成人式で出会った女性。看護師を目指しているそうで、…

橋本環奈のインスタ開設理由がSNSの本質を突いてた件

「1000年に一人の美少女」こと橋本環奈さんが、インスタグラムでの偽物対策としてアカウントを開設したそうです。私、Instagramしていません!偽アカウントがあるそうで見てみたんですが、私本人だと思ってコメントして下さってる方もいました。その方々のコ…

【映画評】倒錯したお姫様願望の哀歌「勝手にふるえてろ」

映画公式サイトより 喪女24歳、倒錯したお姫様願望 勝手にふるえてろ (文春文庫)作者: 綿矢りさ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/08/03メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 14回この商品を含むブログ (38件) を見る 綿矢りさの同名小説の映画化「勝手に…

物議をかもした「プロ野球総選挙」 ノムさんの秘話が泣けたから許す!

成人の日の8日、テレビ朝日が放送した「ファン1万人がガチで投票! プロ野球総選挙」。野手部門と投手部門に分けてトップ20の選手が発表されたのですが、夫人を亡くしたばかりのノムさんこと野村克也氏が出演していたことに「おや?」と思った人も少なくなか…

【超遅報】異例の「逆転現象」が起きてしまった「女芸人No.1決定戦 THE W」

「今さら性別にこだわる意味ってあるの?」と大会前から懐疑的な声も聞かれたTHE W。大先輩アジアンらを差し置いてのゆりやんレトリィバァの堂々たる優勝で幕を閉じた。 主客が逆転してしまった副音声問題 一定数の視聴者が「副音声」に惹かれてチャンネルを…