いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「大人」になるとは汚くなるということ――ジョージ・クルーニー『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』90点

あらすじ 民主党のアメリカ大統領選候補者を決める予備選のまっただなか、ペンシルバニア州知事の実績を引っさげたマイク・モリス(ジョージ・クルーニー)はライヴァル候補に若干のリードを保ったまま次の選挙地オハイオ州に乗り込んだ。彼の選挙参謀のポー…

乙武さん的な何かを体現した映画 〜『最強のふたり』批評〜

おそらくこの映画のポスターや予告編を見たときすでに、(この手の”感動系”はちょっと…)と心理的に距離を置いてしまった人もいるんじゃないだろうか。たしかに障害を乗り越えた愛と勇気の感動巨編! そういう某4チャンネルの募金番組みたいな内容が待って…

有名人と知り合いなのが唯一の自慢という惨めな人たち 〜ジョン・マルコビッチ『アイ・アム・キューブリック! 』批評〜

想像してみてほしい。 あなたの作った作品や何かを、もしあの映画史に残る名監督スタンディ・キューブリックがほめてくれ、しかも次の映画で使いたいと言ってきたら、どうだろう? あなたは小躍りしてそのことを喜ぶだろうが、残念ながら彼は本物のキューブ…

梶原一騎・つのだじろう『空手バカ一代』仮想帯

キャラの魅力に乏しいマンガ原作映画を評価できるか? 〜『るろうに剣心』レビュー〜

週刊少年ジャンプで連載された和月伸宏による同名タイトルの人気マンガの映画化。マンガに限らず原作もののある映画は、どこをどう改編するかというのがかなり重要になってきます。そして、その改編のしかたで、ときに原作をも凌駕する作品が出来上がること…

「ごちそうさま」が「メシウマ」に変わるとき

呉智英『言葉の常備薬』を読んだ。言葉の常備薬 (双葉文庫)作者: 呉智英出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2007/06メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 16回この商品を含むブログ (11件) を見る日本語についての日常的な疑問や間違いについてつづったエッセイが…

全くありがたくない創世記 〜リドリー・スコット『プロメテウス』批評〜

リドリー・スコットの『プロメテウス』は、構想に数十年をかけたといわれる監督の情熱と、現代のテクノロジーの配合によってようやく日の目を見たSF超大作だ。ストーリーは、古代文明の壁画をヒントに、人類の起源の謎を解く鍵がはるか彼方のある惑星にある…