いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

市場主義につきつける2つの「限界」〜マイケル・サンデル『それをお金で買いますか――市場主義の限界』書評〜

前著『これからの「正義」の話をしよう』で、一時は「お茶の間でおなじみ」にまで定着したサンデル氏だが、今回は待望の新刊。原題は『What Money Can't Buy: The Moral Limits of Markets 』。それをお金で買いますか――市場主義の限界作者: マイケル・サン…

もともとそれが当たり前じゃなかったのか〜藤本篤志『社畜のススメ』書評〜

社畜のススメ (新潮新書)作者: 藤本篤志出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/11/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 122回この商品を含むブログ (24件) を見る まえがき 第1章 「自分らしさ」の罪 第2章 個性が「孤立」になる悲劇 第3章 会社の「歯車」…

【提案】記念日に本をプレゼントする文化を定着させればいいんじゃないだろか

日本のラスプーチンこと佐藤優さんがニコ生に出たときに、ロシアでは良書を見つけたら数冊買って読ませたい人への贈り物にするんだということを言っていた。 へぇと思いそれをちょっと前にTwitterでつぶやいたら、大学の後輩のいとしゅんくんが、ぼくの誕生…

「俺んち、いま生活保護もらってんだけどさぁ」とマックでポテト食いながら気軽にしゃべれる世の中の方がいいよね、とニートが申しております

今回の次長課長河本氏の話題をながめていて気になったので、以前読んだ本を引っ張り出してきてぺらぺら再読してみた。ルポ 生活保護―貧困をなくす新たな取り組み (中公新書)作者: 本田良一出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/08/01メディア: 新書購…

意識の高い「本気主義」が嫌い

家入氏のタイムラインを眺めていたらこんなツイートが。 はい、本当にそう思います。詐欺などと言われてますが、一人でも多くの学生を救えたらと本気で思っています。また機会がありましたら是非お話させてください。RT @kirik: 同感です もっと早く貴殿と手…

その何が問題なのか?〜今村守之『問題発言』書評〜

問題発言 (新潮新書)作者: 今村守之出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/12/16メディア: 新書購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る戦後初の首相東久邇稔彦の発言から昨年の経産大臣による「死の街」までに、総勢85名の物議をかもした…

映画『のど自慢』はエミネムよりちょっと早い『8 Mile』だったのだ!(新説)

最近、井筒監督の映画で観てないやつをフォローしておこうということで、手始めに1999年公開の『のど自慢』を借りてみた。桐生市にNHKの名物番組『のど自慢』が来る、ということで巻き起こる騒動を描いた群像劇で、『ガキ帝国』『パッチギ!』『ヒーローショ…

パブリックマンはトゥルーマン・ショーの夢を見るか

パブリックマンについて考えてみる。 現在日本にパブリックマンは確認できるだけでふたりいる――ぼくの知人ではないパブリックマンの方とぼくの知人のパブリックマンが一人ずつ。だが、パブリックマンというのはいったい何なのかというの説明は、意外と難しい…

「ぼっち」に居場所はあるのか〜阿部真大『居場所の社会学』書評〜

これはたぶん小谷野敦氏の『帰ってきたもてない男』だったと思うが、「人間嫌いの寂しがりや」という表現がでてくる。 氏はそれとなく書いていたが、これははっきりいって名文句だ。 一見ただの二律背反のように思える。しかし、“こんな奴”が世の中にはゴロ…

ぼくはパブリック・マンやまざわを応援します(ぜひ拡散してください)

記録突然ですが、ぼくはこのやまざわくんの試み(生き方?)に応援したいと思います。 なぜなら、これは壮大な社会実験になりえるんじゃないか、と思ったからです。パブリック・マンについて、このエントリを読んだ後にその先達elm200さんのブログを拝見しま…

ぼくらがstudygiftと例のワセジョにムカつく理由を仕分けしてみた

studygift 〜学費支援プラットフォーム〜 佐々木俊尚氏が午前中から批判派とバリバリやりあっているが、彼のいうとおり「他人が他人に対してどのようにお金を使ってもあなたには関係のない話ではないか」で話は終わってしまうのである。 しかし、それでもこ…

お父さんなんてもういらない、のか?〜岡田斗司夫『フロン』書評〜

フロン―結婚生活・19の絶対法則 (幻冬舎文庫 お 26-1)作者: 岡田斗司夫出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/02/01メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 356回この商品を含むブログ (28件) を見る――闇を秘めていない家族などほとんど存在しない。どんな家族も…

老人とリア充

こういう光景を想像してみてもらいたい。 ある一人のリア充が亡くなった。 ある一個人をぶしつけにリア充と評するのは、彼の歩んできた道がそう表現する以外に術がないほど、リア充中のリア充だったからだ。 彼は裕福な家庭に生まれ、何不自由なくすくすくと…

作品と批評の親子関係に口を出すな

インターネットの普及で、誰でも情報を発信できる時代になった。視たテレビ、観た映画、聴いた音楽について、誰でも感想や批評を加え、さらにそれを公にできる時代になった。 「誰でも情報を発信できる」ということはつまり、作品の作り手側も批評に対して反…

「好きこそものの上手なれ」は真実か?

昨日べしゃり暮らし読んでたんですよ。べしゃり暮らし 13 (ヤングジャンプコミックス)作者: 森田まさのり出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/11/18メディア: コミック購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (9件) を見る そしたらカバーにある著者…

話題のインド映画『ロボット』を観てきますた

日本で公開前から話題になっていたインド映画『ロボット』を観てきた。買取してもらうコツを見極める【見極めマスターで査定額アップ】こんな感じの映画。 みうらじゅん、水道橋博士、いとうせいこうなどがコメントを寄せ、あるクラスタを狙い撃ちしたかのよ…

デートの定義が決定しました

突然ですが、デートの定義を発表したいと思います。 だってデートって「これってデートですよね?」と相手に聞いちゃいけない行動の最たるものじゃないですか。プレイボーイならともかく、チキンハートのチェリーボーイにはまずそんなこと聞けるわけないんで…

ためしに観てみた深作欣二の映画がめちゃくちゃおもしろかった件

先日、友達と映画の話をしていて、「そういえば深作欣二って観たことないんだよね」という話になった。その帰り、最寄りのブックオフによって物色していると、たまたま03年の深作欣二追悼号の映画秘宝を見つけ、渡りに船とばかりに買ってきて読みふけった。…

大塚英志『サブカルチャー反戦論』を読んで抱いた違和感とむなしさの一つか二つ

タイトルにあるし、かねてから戦後民主主義者と自称していた氏だけあって、当時アメリカに追従しイラクに自衛隊を派遣した日本政府を、そしてそれに明確な反論をできないでいる言論人を、さらに空気的には支持していた(と思われる?)日本国民を批判する内…

リア充の群れといえばAAAを連想します

突然だけど、リア充は群れるものだ。 友だちの少ない人間からすれば、群れることのできるのもひとつの能力ではあるが。僕がリア充の群れについて思いをはせるとき、いつも思い浮かべるのはエイベックス所属のグループ、AAAだ。彼ら彼女らこそ、僕の抱くイメ…