いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

秘密のオリエンテーション

毎回気品のある文体でど変態なことを吐露なさることで定評のあるnubiangoatさんの記事。 処女喪失というのは処女膜を陰茎で突き抜けさせることだけを意味するのか、(・・・)そして少なくとも、僕にとってその問いに対する答えは「そうではない」となるのでし…

「マスメディアの終わり」、という幻想

なんだろう。こういう本を読んだ直後だからこそ、こういう言説を未だに説く人に過剰に反応してしまうのだろうか。ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)作者: 中川淳一郎出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/04/17メディア: 新書購入: 35人 クリック: 977…

「信じてない」という仕方で信じること――小林聡美とキムタクから考える「演技派」という虚構

再放送の「光とともに…」が終わった。途中、やはり中だるみはしたが(途中にするから中だるみなのか)、なんとも言いようのない「口ごもる」ような終わり方になっていたのはよかった。 この手のドラマの最後に、とってつけたような「答え」や「劇的な解決」…

経験を積み、勝ち続けることで唯一広がっていく穴

NHK総合「プロフェッショナル 仕事の流儀」の再放送を視る。血管外科医の大木隆生『すべてを捧げて、命をつなぐ』の回。 なんでも、ステントグラフとかいう細い管を血管に通すことで、大動脈瘤(りゅう)・頸動脈狭窄(けいどうみゃくきょうさく)症・閉塞性…

SMAPはますます人気になるだろう

草なぎクンがすごいことになってる。 アイドルグループ「SMAP」の草なぎ剛容疑者が公然わいせつの現行犯で逮捕された事件で、草なぎ容疑者は1人で全裸になって騒いでいたことが23日、分かった。現在もまだ酔っ払っているというが、容疑は認めていると…

能力とはまた別の「能力」

4月20日号のAERAで内田樹が短いコラムで耳の痛い、いや目の痛いことを書いている。 多くの学生は就活を受験勉強と同じものだと考えている。成績優秀で、弁舌がさわやかで、リーダーシップのある人が選ばれ、そうでない人が落とされる、と。しかし、実際には…

痴漢についての覚え書き

最近話題になっている痴漢について(話題になること自体不幸なことなのだが)、思ったことを2、3。話題の発端となったのは、先週に判決の出た、痴漢の冤罪判決。この冤罪、とりわけ痴漢についてのそれに向き合うとき、僕らは必要以上に注意が必要だ。そん…

ドラマ「光とともに・・・」への不満足

最近気づいたのは、どう考えてもここ数年の僕の夕方の再放送ドラマ視聴率の方が、リアルタイムドラマ視聴率を上回っているということ。これはコンテンツそのものの優劣ではないと思う。夕方やっているのも夜やっているのも同じくらいに、つまらん。ではなぜ…

意味の真空状態に耐えること 

そうだよなぁー、なるほどなーというエントリーを読む。 たとえばあるブロガーが「わたしは在日朝鮮人です」と書いたとする。 これがもし対面で言われていたら、言われたほうは相手の「在日である」という属性以外の情報も同時に手に入れるのだけども(たと…

完全無所属って、何!?

昨日一日、千葉県知事に当選した森田健作が完全無所属なのか否か、ニュースで話題になっていた。どうもあの男の、いかにも若さを売りにしたような、いかにも清廉潔白さを売りにしたような、引きつり気味のあの笑顔は、観ているだけで虫ずが走る。そんな僕か…

時にKYは、コミュニティを救済する

元ネタのこの記事は未読だったのだが、それについてある指摘をしていた人がいたのを知って、全部読んだ。DQNと嗤うものがDQN? - 羽ばたけ鳥頭 - m-bird別館ホットエントリーで皆が盛り上がっている最中に水を差しているようだったけれど、実は大切な指摘だ…

ネットのおかげで学術研究がますます過酷になっていく

http://d.hatena.ne.jp/kosyu/20090413/p1のエントリーからたどり着いたこの動画。 学術研究というのはフーコーが『性の歴史』等で喝破したとおり、対象に関する記述を包括的、網羅的に列挙していくという知/権力の営みである。厳密さを突き詰めていくと、…

君は彼らを笑えるか――脳性マヒブラザーズの壮大なる挑戦

3日に放送された、NHK教育「きらっといきる」の再放送「感動するな 笑ってくれ」の回を視る。ゲストは2人組のお笑いコンビ、脳性マヒブラザーズ。コンビ名の由来は、その名の通り、2人とも脳性マヒを患っているから。どストレートだ。 彼らにはある不満があ…

才能はホクロ

才能というのはおもしろい。 才能とは何だろうか。才能とは物ではない。視覚化されないし、数値化されない。才能とは、「才能としか言いようのないもの」につけられた仮の名前であって、僕らは才能というものをこの目で確認したことがない。しかし、だからと…

あたしの体だって!?そりゃお前の体じゃねぇ!(改題)

「私」の同一性問題の次は、「私」の身体性。 よく、メジャーどころでない、いかがわしい事務所に所属して、乳首や下の毛が半ば見えているようなきわどい写真集やDVDを出すグラドルが、そのままAVへ直行というパターンがある。そういう子たちも今の時代はブ…

私は私を“代弁”します

サバルタン(「自らを語る」機会を奪われている者)が、教育によって識字を与えられたらどうなるか。その何人かは自分や「同胞」の不幸な境遇を語りだし、その何人かは「抵抗」としての語りを紡ぎ始めるだろう。しかし同時に、少なくない数の元サバルタンが…

憎ったらしいけどほっとけないあんちくしょう

昼メシ時の日テレの不快度指数がこの春、一段と高まったことにみなさんお気づきだろうか。その原因は中山秀征。そう、おもいッきりDON!のヒデちゃんである。 彼は故ナンシー関のコラムにおいて、批判対象としてあまりにも痛烈に、そして幾度となく取り上げら…

ちょっとした付け足し

「怖い人」が怖い理由 - 倒錯委員長の活動日誌に言及してくれているこちら。 メタコミュニケーションを試みるに適切な親密度ではないところへメタコミュニケーションを持ち込む感覚が怖いというはなしになるのかなclipping affair まさにそういうことです。…

それを言っちゃーおしめーよ

人生は、「気持ち」次第でどうにでもなります。そして「気持ち」だけは、自分の意志ではどうにもなりません。「気持ち」が良い方に向いている人は、それでいいです。でも、「気持ち」が悪い方にしか向いていない人は、一体どうすればいいのでしょう? こうい…

ネット作家と近代芸術観の意外な接点

手厳しく言及されている増田さんのも含めて、興味深い記事。 この増田さんの記事をナイーブすぎるよと、思いながらも同時に、少なからずの共感を抱いてしまう自分がいるのに気がつくと、ネットでの「自己実現」でも僕らは、「個」という幻想から離れがたいん…

「怖い人」が怖い理由

話題が冷めちゃわないうちに書いておく。 「昨日は飲み過ぎてなんかよく覚えていないんだよね」って言いだしたから、私ほんとに安心したら、その次、 「ってこういう風に適当な会話をすればいいんだよね」抜粋「http://anond.hatelabo.jp/20090331214815 より…

プチ公私混同

公共の場では「私」、私的な場では「俺」または「僕」と、流暢に使い分けるのが、もしかして「大人の基準」なのかもしれないが、なかなかそれは難しい。 学部生時代、なんでも理化学研究所とかいうたいそうなところから引き抜かれて来た教授の授業を受けた時…

誰にも強要しない宗教

直木賞をとった天童荒太著『悼む人』を読了(この人の長編は、『永遠の仔』にしてもやたら長い)。 死した人の死にまつわる事(なぜ死んだか、誰に殺されたかなど)ではなく、その人が生前に「誰を愛し、誰に愛され、どのようなことをして誰に感謝されたか」…