https://youtube.com/watch?v=7YV54Z5i5Kw:Movie
「マインド・ゲーム」、劇場版「夜は短し歩けよ乙女」の監督である、湯浅政明の最新作。地方の港町を舞台に、伝説の人魚と男子高生の交流を描きます。斉藤和義の楽曲「歌うたいのバラッド」が耳鳴りがするほど全編さまざまな形で繰り返されるのも大きな特徴です。
この映画、なんといっても売りなのはノリと勢いです。もちろん「マインド・ゲーム」も名作中の名作ですが、ここはどうしても同じく今年公開で最近見た「夜は短し」と比較したくなる。
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「夜は短し」はあくまで青年の恋愛物語とあってテーマは軽く、また時系列的にも短いもので、比較的に「破綻し難い題材」でした。それに対してこの「ルー」はそれより重いテーマを取り上げ、長いスパンのものでありながら、「夜は短し」と同じくぐらいのスピードで減速することなく突っ走る。
それゆえな、多くの観客はある場面で「え!?それでいいの!?」とか「ノリ、軽すぎない!?」と心に引っかかりを覚えると思うのです。
でもぼくは、そのはちゃめちゃさを買いたいというか、そのはちゃめちゃなのがむしろイイ! いつものような湯浅作品によく出てくる描くヘンテコな踊りも含めて!
スピッツの「冷たい頬」の歌詞に「壊れながら 君を 追いかけてく」というフレーズがある。この映画はまさにそんな感じ、ストーリーはほころびながらも、なおも推進力を失わず、そのまま君=観客に追いつき、心を掴んでしまう。そんな映画なのでした。