いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座、直毛によるブログ。今ここに、ポスト宮根誠司を目指すことを誓います。

【映画評】トリプル9 裏切りのコード

すいません。当ブログが最大の罪とする「いい映画の記事を公開終了間際までほったらかす」をまたやってしまいました(そこまでのことか?)。本作「トリプル9」、実は6月に予告を見てから気になって、いざ見てみてもやはり疑いようないいい映画だったのです。

舞台は全米有数の犯罪都市、ジョージア州アトランタ。メキシカンマフィア、ロシアンマフィア、腐敗した警察が、金と欲望の周りでおっかない三つ巴を形成している。そんな中でも「あいつらだけはマジやべえ」と恐れられているのがロシアンマフィアなのはお約束ですが。

主役を演じるのは、ケイシー・アフレック。「ペントハウス」のへっぽこホテルマンとは打って変わって、武骨な警官を演じています。そのほかにも、マーベル映画で羽ばたきっぱなしのアンソニー・マッキー、「それでも夜は明ける」のキウェテル・イジョフォー、「パシリム」に出ていたクリフトン・コリンズJr.、そして、われらがウディ・ハレルソン兄貴に、ケイト・ウインスレットも思わぬ配役で登場と豪華です。

ロシアンマフィアに弱みを握られ、警察内外の男たちが「コード999」を利用した強盗を画策する。「コード999」――それは警官が撃たされた際に発信され、ひとたび発信されれば、全署員が現場にかけつけることになっている秘密のコードです。これを悪用する、つまり味方の警官を撃つ、というのです。

監督のジョン・ヒルコート(彼自身、出演していてもおかしくない強面ですが)は、「欲望のバージニア」でハードな作品での手腕は証明済みです。本作にも、怖くて、不器用で、日陰でしか生きていけない悲しい男たちの物語です。ただ、「欲望のバージニア」以上に、本作は脚本が緻密なように思える。案の定、「コード999」の計画は二転三転し、事態は思わぬ方向に行きます。

そして、ラストカット。渋い!渋すぎます!女が惚れる。男も惚れる。悲しい男たちの映画です。