いいんちょさんのありゃあブログ

85年生まれ、おうし座。今考えてることと、好きなこと、嫌いなことについて

【映画評】アナコンダ2 ボルネオ島の迷宮

ジェニファー・ロペス主演の怪作(?)「アナコンダ」の続編。不老不死の秘薬が作れるという花の7年ぶりの開花時期にあわせてボルネオを訪れた科学者一行と大蛇の戦いを描く。

いちおう続編なのだが、前作との共通点は大蛇が出てくるところのみである。前作はジェニファーという大スター(あと、実は売れる前のオーウェン・ウィルソンも出ていた)がいたからまだしも、本作はマイナーな俳優ばかりである。

やばいのでないかと見始めたのだが、実はこれが、意外なことに、やばいのである。ウィキペディアで冷静に突っ込まれているサブタイトル(ボルネオ島アナコンダは生息していない)は、テレ朝が日曜洋画劇場のときに慌ててつけたそうだが、ぼくはむしろ、このレベルの映画をゴールデンでやっていたのかというのに驚いた。そりゃ「テレビ映画が視聴率とれなくなった」と嘆いてしまうのもあたりまえではなかろうか? もっと面白い映画を放送すればいいのに。


わりと冒頭からひどい。先住民族アナコンダに襲われ、逃走するも池に転落し、あえなく捕獲されてしまう。ここでだ。たぶん、そこで描写されているのは、水の中で引きずり回される犠牲者の姿である。
ところがぼくの目には、明らかに、どーみても、水の中で大はしゃぎしている大の大人にしかみえない。つまり、全然引きずられた感が出せていない。劇中にももう一人、久々の海水浴で大はしゃぎしている人、もとい水中を引きづられる人がでてくるのだが、ここも同じ。

それから、アナコンダについても、前作より妙にスケールダウンしている。なんというのだろう、それほど怖くないのである。やられた! と思ったら助かっちゃったりする人がいたりして。
また、彼(?)の見せ場がないのもかわいそすぎる。胸に自信のあるグラドルなら、谷間にカメラが寄らないとイラッとするだろう、尻に自信があるグラドルなら尻を舐めるように撮ってもらいたいだろう。アナコンダの魅力ってなんだ、そりゃゴックンの描写(この場合はひとつも嫌らしくないんだなあ)に決まってる。それがほとんどこの続編にはないのだ。あるのはゴックン直前か、直後の描写のみ。なぜそこを省いた?


ちなみに原題は"ANACONDAS"で、「エイリアン2」=Aliensのようにアナコンダに複数形がつくのだが、そこに絶望感のかけらもない。だって、最終盤までアナコンダは単体でしか出てこないんだもの! この映画の製作陣は映画「ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち」におけるメタルクウラの「出方」を見て勉強してもらいたい。なんなんだあの絶望感は。

そして数匹で出てくるクライマックスにしたって、下の方で小さくウヨウヨいるだけでひとつも怖くない。あー、下の方にいるなあ、落ちたらいやだなあと思うだけである。

ホント勘弁してくれ! アナコンダをこれ以上貶めないでくれ! と思いつつ、また今度「アナコンダ3」に挑戦すると思う。